このページの本文へ

Linuxサーバとグループウェアがセットになった“ITサーバ”登場

2001年08月28日 23時18分更新

文● 編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(株)AIMCOMは、Linuxベースのオールインワンサーバ『InetBase IT Server』の販売を本格的に開始すると発表した。

『InetBase IT Server』

『InetBase IT Server』(以下InetBase)は、DNSサーバ、メールサーバ、Webサーバといった機能のほかに、PostgreSQLベースのWebグループウェアを統合した、中小企業のいわゆる「IT化」を促進する“ITサーバ”というコンセプトの製品。クライアントごとのライセンスは必要なく、既存のネットワークに接続すればすぐに業務に必要な基本システムを構築することができるという。

主な特徴は以下のとおり。

  • PPPoEに対応
  • LCDと4つのボタンだけでサーバ設定が可能
  • グループウェアに携帯電話からアクセス可能
  • アプリケーションをインターネットやCD-ROMから簡単に追加する機能を搭載

搭載されるサーバソフトウェアは以下のとおり。

  • DNSサーバ……BIND
  • メールサーバ……postfix
  • Webサーバ……Apache
  • POP3、IMAP4サーバ……UW-imapd4
  • DHCPサーバ……isc-dhcpd
  • Samba
  • PostgreSQL

サーバ管理は本体のLCDと4つのボタンを利用するか、Webベースのインターフェイスで行なう。管理できる項目は以下のとおり。

  • ネットワーク設定
  • クライアント管理
  • Webアクセス権限設定
  • bind、ftpなどのサービス設定
  • IPマスカレードなどのフィルタ設定
  • アクセスログ管理
  • RAID0でのバックアップ
  • オンラインバージョンアップ
  • アプリケーション追加、削除、初期化
  • ファイルメンテナンス
  • メーリングリスト設置
アプリケーション追加画面。オンラインで追加アプリケーションを購入することができ、そのままインストールして利用することができる。

InetBaseには、(株)AIMCOMが独自に開発したグループウェアが搭載される。このグループウェアは、データベースエンジンにPostgreSQL、ミドルウェアにPHP3を用いており、アプリケーション開発仕様書が公開されているため、顧客がそれぞれ自社の業務に適応したアプリケーションを開発したり、サードパーティのアプリケーションを利用することも可能だ。標準で用意されるグループウェアの機能は以下のとおり。

  • トピックス
  • プロジェクト
  • 会議室
  • 共有ブックマーク
  • 設備備品予約
  • ユーザー情報
  • システム管理
  • スケジュール
  • ファイル管理
  • 共有メモ
  • 共有連絡先
  • Webメール
  • グループウェア、サーバ管理

このほかに、ワークフローやタイムカードといった追加アプリケーションが、現時点で12種類用意されており、今後開発企業などから提供されるアプリケーションも追加されていくという。

追加アプリケーション「スケジュール2」の画面。

ハードウェア、ソフトウェアの主な仕様は以下のとおり。

  • CPU……Celeron-500MHz以上(現在は667MHzを使用)(※1)
  • メモリ……128MB
  • HDD……20GB×2(RAID 0ミラーリング)
  • OS……Red Hat Linux 6.2JベースのLinuxシステム
  • カーネル……カーネル 2.2.18+RAID、LCD対応パッチ
※1 同社によると、初期にはCeleron-500MHzを採用していたが、流通量が減ってしまい入手できなくなったため、現在はCeleron-667MHzを使用しているという。

販売は代理店またはWeb上での通信販売で行なわれる。本体の標準価格は39万8000円。電話やWeb、リモートでのトラブル対処を含むサポートは別料金で、1年間6万円から。また、InetBaseを購入した人には、ダイナミックDNSサービスを無料で提供し、常時接続回線さえあればすぐにサーバをインターネット上で利用できるようにするサービスも用意している。

カテゴリートップへ