「phono PreAmp」。イコライザ・アンプはRIAA特性に準拠している |
最近になって独Terratec製サウンドカードを多く扱うようになった秋葉館Winに、今週も新製品が登場した。ただし今回はサウンドカードではなくフォノアンプ。9800円で販売開始となった「phono PreAmp」は、レコードプレーヤとPCを他の機材なしに接続できる製品である。
一部の例外を除くと、レコードプレーヤの多くはフォノアンプを内蔵していないため、インピーダンスが異なるPCのサウンドカードに接続してもそのままでは音が出ないか、限りなく小さな音になる。このため、レコードに記録されている信号を出力する際、サウンドカード側のLine入力に対応する程度まで信号を増幅/補正させる必要がある。これを受け持つのがフォノアンプというわけだ。
スペックを見てみると、小型ながらフォノアンプとして押さえるところは押さえている印象を受ける。フォノ入力のInput Capacityは一般的な100/250/425pFから選択でき、出力レベルも3段階から選択可能。S/N比は86dB以上。電源はゲームポートから取るため専用の電源ケーブル等は不要で、しかもゲームポートはスルーするため、phono PreAmpを使いながらゲームコントローラを接続することも可能だ。録音したデータのノイズリダクションなどが行える調整ソフト「Sound Laundry Terratec Edition」を同梱している。
金メッキされたコネクタ。ミニプラグはゲームポート用コネクタのところから伸びる、変則的な仕様になっている |
phono PreAmpの接続イメージ |
やはり用途はPCでのミキシングということになるだろうが、ただ単に手持ちのレコードをCD-Rに書き込みたいという人にも価値のある製品だ。部屋に眠っているレコードがある人は、盆休みにゆっくりとデジタルライブラリの構築をしてみるのも悪くないだろう。
【取材協力】