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米ネット市場の停滞は一時的、長期的には成長の見通し――米ジュピター調べ

2001年08月08日 15時44分更新

文● 編集部

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ジュピター メディア メトリックス(株)の7日付けの発表によると、米ジュピター メディア メトリックス社は現地時間の6日、米国のインターネット市場は、短期的には現在の市場の低迷に影響を受けるものの、引き続き強力な成長要因により長期的には成長するとの調査結果を発表した。

長期的な成長要因として、(1)消費者のインターネットサービスに対する需要が大きいこと、(2)オンラインでのユーザー体験が改良され満足できるものになってきていること、(3)消費者の平均ネット経験年数が伸びてきたこと、(4)企業のコスト削減、などをあげている。これらの要因は当初からインターネットを発展させる力になると期待されていたものであり、時間の経過とともにさらに強固になると考えられる。金融市場の流動性の低下、消費ムードの冷え込み、設備投資やマーケティング費用の削減など現在の市場の抑止要因により、ネット広告、BtoB取引き、BtoBインフラ投資といった分野の成長は減速したが、ネット市場全体にはそれほど大きな影響を与えないだろうとしている。

実際、ネットユーザーの行動は景気の停滞と無関係で、同社のオンライントラフィックデータでは、2001年第1四半期にユニークビジターの総数は13%増加している。さらに小売サイトにおけるセキュアモードへの転換割合(小売サイトの全ビジターに占めるセキュアモード利用者の割合で、オンラインにおける購買を示す)は、2000年1月に25%以下だったのが、2001年1月には45%に増加している。

同社のこれまでの予測は、的中するか実際よりは控えめという結果になっているという。現在のドットコム市場の低迷、市場の沈滞を受けても同社の市場予測に大きな改訂はないが、2005年の予想値を2006年、2007年度に繰り延べたケースはあるという。オンラインでの食料雑貨市場が壊滅状態のため、2005年のオンラインでの小売市場を昨年の予想値から12%下方修正した1040億ドル(約12兆8461億円)としたほか、ネットで扱われていた商用の旅行も企業のコスト削減により停滞しており、2005年の売上予測を昨年の予想値から24%下方修正した250億ドル(約3兆880億円)とした。

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