日本クアンタムストレージ(株)の3日付けの発表によると、米クアンタム社は現地時間の1日、ストレージ用テープドライブの規格“DLT(Digital Liner Tape)(※1)”の次世代規格となる “Super DLT”のロードマップを公開した。
※ DLT 米ディジタル・イクイップメント社(現コンパックコンピュータ社)が開発した、バックアップを目的としたテープドライブの規格。ストレージ部門がクアンタムに売却された際に、権利がクアンタムに移行し、その後も開発が続けられている。DATを使ったバックアップシステムである“DDS(Digital Data Storage)”規格と異なり、記録・再生は回転ヘッドではなく、固定ヘッドで行なう。テープカートリッジのサイズは幅106×奥行き105×高さ25mmで、重さは220g程度。“Super DLT”では、同社が特許を持つ、テープの裏面(非記録面)に光学式ガイドトラックを装備することで、記録トラック数を増やし記録密度を高くする“LGMR(Laser Guided Magnetic Recording)などのテクノロジーを採用している。“SuperDLT”(SDLT)のロードマップ |
今回発表したロードマップは、電子商取引やデータウェアハウスなどのビジネス向け分野で利用されるデータの急増に対応する意味を持つ。第1世代のSuper DLTドライブ『SDLT 220』はカートリッジあたり110GB の容量を持ち、転送速度は毎秒11MB。同じく第1世代で年末までに登場する『SDLT 320』は、容量が160GBで、毎秒16MB。2003年から2004年にかけて登場する第2世代の『SDLT 640』は、容量320GB、毎秒32MB。2005年に登場する第3世代の『SDLT 1280』は640GBで、毎秒50MB以上。2006年に予定している第4世代の『SDLT 2400』では、カートリッジあたり1.2TB(圧縮時で2.4TB)の容量と、毎秒100MB以上の転送速度に対応するとしている。
このほか、下位互換性、30万時間のMTBF(平均故障間隔)、Ultra 160/320 SCSIやFibreChannelインターフェース対応などもロードマップに盛り込んでいる。