(株)デジタルスケープは2日、オンライン上でパソコンの操作法や障害などを解説・解決する“ヘルプデスク”サービスを提供するシステム『Help Online』を発表した。システムの販売、もしくはASPで、同日より提供を開始する。
『Help Online』ユーザー側の画面 |
デジタルスケープは、デジタルコンテンツ制作者の人材派遣や、CRM事業、“eプロモーション”事業として渋谷のQFRONTビル内のイベント会場“e-style”の運営などを行なっている企業。同社代表取締役社長の藤川幸廣氏は、これまでCRMソリューションを提供してきた中で、顧客企業のニーズが最も高い分野がヘルプデスクであるとし、『Help Online』によって「ヘルプデスクのコストを30%から40%削減できる」と語った。
代表取締役社長の藤川幸廣氏 |
『Help Online』では、エンドユーザーがパソコンに異常を感じた場合、まず“自己診断”および“自己修復”ツールを使用する。これはWindows Meに搭載している“システムの復元”機能と同様に、レジストリ情報などを過去の状態に戻す機能。ただし、“システムの復元”とユーザーインターフェースは似ているが、互換性はないという。また、システム全体のイメージをCABファイルにしてサポートセンターに送付し、問題の分析を行なうことも可能。
自己修復が不可能な場合は、ユーザーはヘルプデスクに接続し、オペレーターにチャットもしくはVoIPのよる音声通話で説明を受けて、問題を解決する。それでも不可能な場合は、オペレーターがユーザーのパソコンをリモートでコントロールして対処する。
また、サービスを提供する側の企業が、サービスを有料にする場合に対応して、サーバーマネー方式での課金システムも実装しているという。
『Help Online』は韓国ミライネット社が開発した技術を基にしている。エンドユーザー側にもソフトウェアをインストールする必要があり、サービスを行なう企業のウェブサイトからダウンロードするなどして提供する。ユーザー側のOSはWindows 95/98/Me/NT/2000で、XPへの対応は準備中。
デジタルスケープでは、“Help Online”を主にパソコンメーカーやソフトウェアベンダー、コールセンター、企業内のヘルプディスクとして提供していく。すでに国内の大手メーカーなどからオファーがあるという。価格は売り切りの場合、オペレーター5席あたりのライセンスは年間750万円から、ASPの場合は5席あたり月額42万円からとなっている。当面は顧客の約7割がASPでの利用で、その後徐々にASPの比率が下がっていくと、同社では予測する。同社では販売目標として、今年度は1億円、来年は5億円を目指すとしている。