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TualatinコアのPentiumIII-Sでオーバークロックだ(その2)~白いマザー「ABIT CASPER」を使って~

2001年07月27日 00時00分更新

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 次にオーバークロックに関する機能としてCPUコア電圧の操作が可能となっている。前回のレポートでは、「TUSL2-C」に“Tualatin”を組み合わせた場合に限ってその操作がサポートされていなかった。そのため、標準電圧の最高動作クロック結果は得られたもののコア電圧の推移に対してCPUがどこまで反応するのか調べられなかった点に若干の課題が残ったのは事実だ。そこで予告した通り、今回はコア電圧が操作可能な機能を利用し、電圧を少し高くセットした場合、CPUがどれだけ高クロックで動作するのか試してみようと思う。なお、「ST6E」に標準電圧1.45Vで動作する“Tualatin”をセットアップした場合、1.050Vから1.575Vまで0.025Vステップで操作可能だ。ただ、少々気落ちする点として「TUSL2-C」には装備されていたI/O電圧(3.3Vライン)の操作機能が「ST6E」で装備されていないところにもどかしさを感じた。

【表1】クロック比率選択表

FSB設定クロック CPUクロック:メモリークロック:PCIクロック
50MHz~96MHz 2:3:1 or 3:3:1
97MHz~140MHz 3:3:1 or 4:3:1 or 4:4:1
141MHz~250MHz 4:3:1 or 4:4:1
ウロックジェネレータ
このPLL-ICで最高250MHzのクロックを生成している。場合によっては発熱に対する配慮が必要かも知れない

 その一方でFSB設定クロック操作は、50MHzから250MHzまで1MHzステップのセットが可能でCPUとメモリのスペックに応じたクロックシフトが実質4タイプ用意されている。これは、「TUSL2-C」にも共通するのだが、「ST6E」では、【表1】の通りになっており、許容される選択肢の中からセットが可能だ。なお、クロックジェネレータ回路にはRealtek製“RTM560-25”が採用されており、最高250MHzまでをサポートしている。念のために同社のホームページにアクセスしてみたが原稿執筆時点で“RTM560-25”に関する詳細なデーターはアップされていなかった。ただ、製品紹介のページでWindows上からFSB設定クロックを操作できる「CPUBOOST.EXE」が使えそうな記述を発見したので試してみたが、Ver1.06の「CPUBOOST.EXE」だと“RTM560-25”を捉えられなかった。今後のバージョンアップに期待したい。



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