テケレック(株)は25日、都内で記者発表会を開催し、ネットワークキャリアーやプロバイダー向けに、IPネットワーク機器を検査するための、米Ixia Communications社の10Gbit Ethernet対応パケット生成/試験装置『IXIA(イクシア)』シリーズに新製品を発表した。9月に出荷開始予定。
テケレック副社長兼最高執行責任者のサム・マクラム(Sam Mclamb)氏 |
テケレックはネットワーク診断システムやインテリジェントネットワークサービスや製品を販売する企業。米テケレック社(Tekelec)が本社で、日本支社であるテケレック(株)を1995年に設立した。
『Optixia』 |
テケレックが本日発表したのは、IPネットワーク、ルーター、マルチレイヤースイッチ製品の総合試験ツール(IPパケットジェネレーター)『IXIA 1600/400/100』に使用する、10Gbit Ethernetモジュール『10GbE』、ウェブサーバー/レイヤー7スイッチに特化したテストモジュール『IxWeb』、および10/100BASE-TX Ethernetを最大480ポート終了可能な、高密度モデル『Optixia(オプティクシア)』の3製品。
『10GbE』(IXIA 1600のスロットに差さっているカード) |
米Ixia Communications、ワールドワイドセールス担当副社長のポール・マリンダー(Paul Malinder)氏 |
IXIAシリーズは、ネットワーク機器向け通信チップメーカー、ネットワーク機器メーカー、ISP、キャリアーなどで利用されているという。発表会に出席した、米Ixia Communications、ワールドワイドセールス担当副社長のポール・マリンダー(Paul Malinder)氏は、顧客企業として米インテル社、米シスコ・システムズ社、米エクストリーム・ネットワークス社、UUNET(米MCIワールドコム社)などの名前を挙げた。バックボーンルーターの負荷試験でも利用されるため、バックボーンルーター以上のパフォーマンスが求められているという。
IXIA 1600とOptixiaに、さまざまなインターフェースカードを差した場合のポート数 |
IXIAシリーズの特徴は拡張性で、Optixiaのような10/100BASE-TXを480ポート、またはGbit Ethernetポートを240ポートも搭載可能な製品は、他社ではないものだという。今回の新製品ではないが、IXIA 1600(16スロット装備)は最大256台までのデイジーチェーン接続ができ、すべてのポートを40n(ナノ)秒以内で同期させることができる。このとき最大で100BASE-TXを1万6384ポート提供可能としている。インターフェースは10BASE-T~10Gbit Ethernetのほか、OC-3c/12c/48c/192c POS(Packet Over SONET)の光ファイバーネットワークもサポートする。価格は構成によって大きく異なるが、およそ300万~5000万円としている。
米IXIAによる、ネットワークプロトコルやバックボーンデータ速度のロードマップ |
テケレックは日本でのIxia代理店として3年前からIXIAシリーズの販売を行なっているが、特にこの1年で、通信キャリアーやルーター/スイッチベンダーなどを中心に引き合いが増えているという。
IXIAシリーズのようなIPパケットジェネレーターの需要が増加している背景には、無線、有線を問わずネットワーク上のデータのIP化が急速に進んでいるという状況がある。テケレックではネットワーク機器メーカー、キャリアー、xSP、研究所、大手SIなどを中心に営業活動を強化し、年間15億円の売上げを目指すとしている。