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インターナップ・ジャパン、高速ブロードバンド接続サービスを開始

2001年07月11日 20時46分更新

文● 編集部

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インターナップ・ジャパン(株)は11日、米インターナップ・ネットワークサービス(Internap Network Services)社および(株)エヌ・ティ・ティ エムイーの協力を得て、インテリジェントルーティング(最適経路選択)技術による高速ブロードバンドインターネット接続サービスを12日から提供すると発表した。

同サービスでは、独自の“P-NAP”(プライベートネットワークアクセスポイント)を採用する。P-NAPは、複数の主要なIPバックボーンと直結し、インターネット接続事業者同士を接続する地点“IX”または“ピアリングポイント”を介さずにデータを転送する仕組みを構築しており、インテリジェントルーティング技術によりIPパケット転送経路の最適制御を行なう。これにより、公衆インターネット上で、高速・高品質なデータ転送を実現するとともに、複数のバックボーンと接続されているため、信頼性と冗長性が向上するという。

今回提供するブロードバンドインターネット接続サービス“リモート・コネクティビティサービス”は、複数のIPバックボーンに直結されたインターネットアクセスを、専用回線経由で企業などに提供するもの。インターナップ・ジャパンのP-NAPと、米国・欧州36ヵ所に置かれたインターナップ・ネットワークサービスのP-NAPがブロードバンド接続されているため、国際的なコラボレーションや大量データのやりとりが多い企業のイントラ・エクストラネット通信などの高速化に適しているという。また、海外・国内の主要ウェブビジネスサイト、コンテンツ事業者、ISPを、ブロードバンドで直結することで、ISP間を高速化し、従来のアクセス系の高速化だけでは対応できなかった、インターネットのブロードバンド化をエンド・ツー・エンドで実現できるため、ブロードバンドISP向けサービスとしても利用できるという。利用料金は、通常のISP価格より3~10%ほど高くなる。

さらに、コロケーションサービスとして、P-NAPをNTT-MEデータセンター内に設置し、高品質のインターネット接続によるハウジング環境を提供する。同サービスは、インターナップ・ネットワークサービスが、米国・欧州で既に展開しているため、エンドユーザーは、国内だけではなく海外のブロードバンドコンテンツも視聴できる。料金体系は、定額制とデータ量に応じた従量制の2プランを用意する。たとえば、10M従量制では、1ラック利用の場合で月額74万円からとなる。

3社の役割は、インターナップ・ジャパンが同サービスの営業、マーケティング、インテリジェントルーティング技術の提供、インターナップ・ネットワークサービスがインテリジェントルーティング技術の提供、設備・保守・技術支援、NTT-MEが同サービスの営業、マーケティング活動支援、ネットワーク設計・建設、保守エンジニアリング、ローカル回線提供、データセンター提供を担当する。

なお、同サービスは、(株)ぷららネットワークスと、NTT-MEの高速・広帯域マルチメディアサービス“XePhion”(ゼフィオン)で利用されることが決定している。

また、インターナップ・ジャパンでは、コミュニケーション系アプリケーションサービスとして、P-NAPによる高品質なテレビ会議環境を提供する。同社の“TVoIPs”(TV conference on IPs)により、海外拠点とのテレビ会議が行なえる。従来は国際専用線によるテレビ会議が一般的だったが、TVoIPsでは従来の約4分の1のコストでテレビ会議を可能にするという。

インターナップ・ジャパンは、2001年4月10日に設立した第2種電気通信事業者。資本金は3億5000万円で、出資比率はインターナップ・ネットワークサービスが51%、NTT-MEが40%、日本電信電話(株)が9%。ISP、コンテンツデリバリー事業者、ウェブ事業社、企業向けに、独自のインテリジェントルーティング技術を利用した高速・高品質ブロードバンドインターネットサービスを提供する。

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