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NEC、モバイル事業を拡大――PDAも年内発売

2001年06月26日 18時06分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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日本電気(株)のNECソリューションズは26日、携帯電話やPDA、ノートパソコンなどのモバイル端末を利用したシステム構築を行なう製品サービス体系“iBestSolutions/MobileEnterprise”を発表した。

NEC代表者
左から、同社NECソリューションズ執行役員常務の高橋利彦氏、同社市場開発推進本部長の船津重宏氏、インターネットソフトウェア事業部長の岡浩氏

iBestSolutions/MobileEnterpriseは、モバイル関連の各種製品/サービスを、“モバイル業務サービス”、“モバイル共通基本サービス”、“モバイル基盤”の3つに体系化し、コンサルテーションからシステム構築、運用保守までをトータルに提供するもの。

“モバイル業務サービス”はECやCRM、営業支援、社内情報共有などの業務に関し、モバイル対応のシステム構築を行なう。“モバイル共通基本サービス”は、コンテンツ管理やセキュリティー対策、位置情報などモバイル対応システムで必要となる共通システムを構築するもの。“モバイル基盤”は、通信基盤やコンテンツ配信基盤、携帯端末などのモバイル基盤製品群などを体系化したもの。

同社はiBestSolutions/MobileEnterpriseの発表に伴い、同サービス体系の中核製品となるモバイルサービス基盤ソフト『モアレッシモ(Moirissimo)』と、EC販売サイト構築パッケージ『CommerceSiteExport/モバイルオプション』を29日に発売する。

モアレッシモは、企業システムのモバイル化に必要な機能を共通基盤として提供するもの。XMLを採用しており、1つのモバイル向けコンテンツを、携帯電話各社の端末やPDAなどさまざまなモバイル端末のコンテンツ記述言語や仕様に合わせて自動的に変換/表示できる。既存のウェブアプリケーションを解析し、画面デザインと表示ロジックに分解、モバイル端末用に最適化しページを再合成できる“リバース機能”を搭載する。

また、各種携帯電話端末の特性を定義したファイル“スタイルシート”を利用し、それぞれの携帯電話に合わせたコンテンツを自動的に生成できる“コンテンツ自動適合”機能も用意されている。セキュリティー機能は、携帯電話端末ごとに割り振られている端末識別用番号を利用した認証、電子メールで発行するワンタイムパスワード認証などを搭載する。各キャリアの携帯電話向けJavaにも対応している。

さらに、今後の展開として、GPSなどの位置情報の利用や、視覚や聴覚など複数の手段を組み合わせたインターフェース“マルチモーダル”の装備を検討しているという。マルチモーダルに関しては、文字画面情報と音声を組み合わせたインターフェースを中心に提供するとしている。

CommerceSiteExport/モバイルオプションは、モアレッシモと、既存のEC販売サイト構築パッケージ『CommereceSiteExpert』を連携し、モバイル端末でコンテンツ提供や商品購入、電子認証などを行なうためのソフト。

価格は、モアレッシモ(コンテンツ適合機能)が150万円から、モアレッシモ(コンテンツ適合機能と認証機能)が200万円から、CommerceSiteExport/モバイルオプションが116万円から。

ブロードバンド&モバイル事業領域に向けインフラ構築、ネットワーク構築、インターネットアプライアンス、SIサービスなどで幅広く事業を拡大する。今後3年間で事業規模を7000億円に拡大するべく展開を図る

広帯域、常時接続という2つの側面からこのブロードバンド&モバイル分野の事業を考える。サービス、端末、ネットワークインフラの3分野において、他社との競争と協調を意識しながら急激な変化をチャンスにしたい

また同社は、ブロードバンド&モバイル事業拡大に伴い、Plam端末やPocketPC端末のようなPDAを開発中であることを明らかにした。対応OSや記録媒体、インターフェース、本体デザインなどは現在検討中だが、年内発売を目標に開発を進めているという。業務アプリケーションなどを動作させることを考慮しているため、カラー液晶ディスプレーを採用する見込みだ。

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