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Libretto L1/060TNCM

Libretto L1/060TNCM

2001年06月21日 20時31分更新

文● 鈴木雅暢

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Libretto L1/060TNCM

東芝

オープンプライス

ミニノートの元祖「Libretto」が帰ってきた。世界最小・最軽量のWindows 95マシンとして衝撃のデビューを果たしてから5年。約1年半ぶりの新作となったニューLibrettoは、エンタテインメント性を排除し基本機能を重視した、シンプルなビジネスマシンとして生まれ変わった。

モバイルマシンとしての使いやすさを追求
Libretto 6年目の回答

 これがLibretto? ――それが、本機を目にしたときの、最初の正直な感想だ。 世界最小・最軽量のWindows 95マシンとしてデビューしたLibrettoは、それ以降も、時代に合わせてコンセプトやデザインを変化させ常に話題を振りまいてきたが、今回のLibretto L1の外観にはずいぶんと驚かされる。過去のLibrettoを知る人は少なからず戸惑いを覚えるのではないだろうか。

前面と背面。フロントにはボリュームつまみ、マイク、ヘッドホン端子、そして電源やHDDアクセスを示すインジケータ類が配置されている。背面はほぼ全面バッテリ。
 シルバーとダークグレーを基調にした塗装と、さりげない曲線で構成されたごくごくシンプルなデザイン。そして、何と言ってもサイズが大きい。268(W)×167.2(D)×20.5~29.3(H)mm/重量1.1kg。221(W)×132(D)×29.8~32(H)mm/重量980gだった先代モデル(Libretto ff 1100V)より薄くはなったが、横幅などは一般的なB5ノートよりも大きく、シンプルなデザインとあいまってふた回りは大きく見える。実際の数値的にも、ソニーのC1、富士通のLOOXなどを含めたミニノート全体の中でも、大きく、重い部類に入る。

 この大胆なサイズの拡大は、コンセプトの変化によるところが大きい。先代「Libretto ff」シリーズ(1999年発表)は、CCDカメラや音楽再生用リモコンを搭載するなどエンタテインメント性への傾倒が目立っていたが、ニューLibrettoは、それとは対極のコンセプトを持つ製品だ。ユーザーがミニノートに何を求めているのか調査した結果、キーボードや画面サイズ、バッテリ駆動時間といった、PCとしてごく基本的な要素を重視。エンタテインメント機能を排除して、シンプルながら実用本位のビジネスマシンに仕上げてきた。



キーボードは大きくて打ちやすい。キーピッチは18mm、ストロークは2mm。ポインティングデバイスは東芝オリジナルの「アキュポイントII」。左右クリックボタンの下にある小さなボタンは、スクロールボタン。左のボタンを押すと上スクロールし、右のボタンを押すと下スクロールする。
 本体サイズを大きくした分はストレスのない良好な操作性として還元されている。初代Librettoは14mmという狭いキーピッチでユーザーを泣かせたが、ニューLibrettoではキーボードは逆に、自慢のフィーチャーのひとつとなっている。キーピッチは下手なB5サイズノートより広い18mm。左右のごく一部のキーが若干狭くなっているだけのほぼ均等ピッチで、フルサイズのキーボードを打ち慣れた体でもさほど違和感を感じることなくなじめる。ストロークは2mmと浅いものの、適度なクリック感があり打鍵感は良好だ。
 ただし、強めにタイプした時にキーボードユニット全体がたわむ点が気になる。これは、キーボードユニットが、ネジなどを使わずに小さいツメのみで固定されていることに起因していると思われる。せっかくボディサイズを大きくしてまで使いやすいキーボードを採用したのだから、固定部品に関してももう少し気を遣ってほしかったところだ。画面サイズは10インチ、1280×600ドットと、ミニノートとしては最大となる高解像度を実現した。開口率の高い低温ポリシリコンTFT液晶を採用しており、表示は明るく、文字もくっきりと見える。視認性は良好だ。



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