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オースペックス、68TBまで拡張可能なストレージ『NS3000 シリーズ』を発表

2001年06月12日 01時35分更新

文● 編集部 中西祥智

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米オースペックス・システムズ(Auspex Systems)社の日本法人であるオースペックス(株)は11日、都内で記者発表会を開催し、NAS(Network Attached Storage)製品『NS3000 シリーズ』および事業戦略を発表した。

『NS3000 シリーズ』『NS3000 シリーズ』

米オースペックス・システムズ社長のマイケル・ウォーハッチ(Michael Worhach)氏は日本での事業戦略について、同社の日本法人は子会社の中でもリーダー的な存在で堅調な業績を上げており、今までと同じく今後も積極的な投資を行なっていくとした。今後、日本市場において、5年間で1億ドル以上の売り上げを見込んでいる。

米オースペックス・システムズ社長 マイケル・ウォーハッチ氏米オースペックス・システムズ社長 マイケル・ウォーハッチ氏

具体的な戦略は、マイクロソフトやオラクルなどのソフトウェアベンダーの認証を得ること、販売代理店(※1)を通じた市場を拡大すること、技術サポートを提供する企業との協力の強化など。

※1 日本での販売代理店は日商エレクトロニクス(株)、富士ゼロックス(株)、三井物産(株)など。

ウォーハッチ社長は競合他社との違いについては、製品の性能と価格競争力、そしてパートナーを重視した販売戦略を挙げた。また、アメリカの経済が低調な中でも人員削減などの組織の縮小を行なっておらず、株式市場から9300万ドル(約111憶6000万円)を調達して資金的にも問題がないことをアピールした。

米オースペックス・システムズマーケティング部門長 ロバート・アイアコーノ氏米オースペックス・システムズマーケティング部門長 ロバート・アイアコーノ氏

ストレージの市場について、米オースペックス・システムズのマーケティング部門長ロバート・アイアコーノ(Robert Iacono)氏は当初はDAS(Direct Attached Storage:直接サーバーに接続するストレージ)が大きな比率を占めているものの、その後DASは減少してまずSAN(Storage Area Network)が、続いてNASが立ち上がり、両者が同じ割合で増加していくとの予測を示した。

ストレージの市場予測
ストレージの市場予測

ただし、ウォーハッチ社長はストレージの市場は中長期的には増加するとしながらも、景気低迷の影響を受けて需要が鈍っていることを認めた。

『NS3000 シリーズ』の特徴は、記録容量を最大68TBまで拡張可能なことだという。搭載できるハードディスクユニットは156台。最初に出荷する『NS3010』は最大6TBまでだが、今年の7~9月期には12TBまで、2002年の1~3月期に68TBまで拡張可能な『NS3060 HA』の出荷を開始するという。『NS3000 シリーズ』の筐体は共通なため、ハードディスクユニットを追加したり、I/O制御部を換装するなどしてアップグレードすることが可能。

搭載するハードディスク
搭載するハードディスク。

コントローラー部分はUltraSPARC IIi-300MHzを1プロセッサー、Pentium III-933MHzを2プロセッサーの、合計3プロセッサーを搭載する3ノード構成となっている。コントローラー部分のOSはSolaris 2.6。

データ転送速度は、1ノードあたり毎秒4万5000/IO、毎秒55MBのファイル・サービングが可能で、3ノードのフル構成では毎秒4万5000/IOで毎秒160MB。RAID 0、RAID 1およびRAID 5に対応しており、ソフトウェアでのミラーリングにも対応、そして電源やネットワークなどのさまざまな要因で障害が発生しても、そのままオンラインで活用できる可用性があるという。アイアコーノ氏は、『NS3000 シリーズ』には「99.999%の信頼性がある」との自信を示した。

価格はオープンプライスで、予想価格は『NS3010』(504GB構成)で1800万円前後、今月中に順次出荷を開始する。オースペックスでは国内で初年度150台の出荷を見込んでいる。

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