日本電気(株)は5日、ADSL/CATVなどによるインターネットアクセスとISDN/アナログ回線でのダイヤルアップ接続を使い分けられる“マルチライン機能”を搭載したブロードバンドルーター『WARPSTARΣ(ワープスターシグマ)』シリーズを発表した。6月下旬に販売を開始する。
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| これまでのWARPSTARシリーズと異なり、白い筐体を採用するWARPSTARΣシリーズ。後列左からAtermWB45RL、ホワイトバージョンのAtermWL11U(W)、AtermWB55TL、手前がAtermWL11C |
今回発表したのは、本体に装備するシリアルポートにTA/モデムを接続してISDN/アナログ回線とブロードバンドで利用できる『AtermWB45RL』と、DSU/TAを内蔵しISDN回線とブロードバンドで利用できる『AtermWB55TL』の2機種。両機種とも本体に10BASE-T/100BASE-TX対応の4ポートスイッチングHub機能を内蔵し有線LANに対応するほか、PCカード(TypeII)スロットを装備し、オプションのワイヤレスLANカード『AtermWL11C』を追加することでIEEE802.11b 準拠の11Mbpsでの無線LAN接続でも利用できる。また、パソコンとのUSBによるLAN接続機能も搭載する。
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| AtermWB45RL(左)およびAtermWB55TLの本体背面。ブロードバンドルーターとして利用する場合は4ポートのスイッチングHubのうち1ポートをスイッチで切り替えてWAN側ポートとして使用しLAN側は3ポートとなる |
複数の接続回線の使い分けは、パソコンにインストールするアプリケーション『アクセスマネージャ』によって行なう。WARPSTARシリーズ はブロードバンド/ダイヤルアップルーターでありながら、『ダイヤルアップマネージャ』でTAやモデムを利用したダイヤルアップ接続と同様の操作をユーザーに行なわせるのが特徴。これによってインターネットへの接続と切断を意識させ、不用意にインターネットへつなぎっぱなしになることを防ぐとともに、セキュリティーにも配慮している。WARPSTARΣシリーズでも同様に、アクセスマネージャによってインターネットへの接続操作を行なう必要があるが、この際に接続先を複数設定しておき複数回線の使い分けを実現している。さらにアプリケーションごとに静的IPアドレス変換やフィルタリング設定を保存しておき、インターネットへの接続時にアクセスマネージャからそれらを選択する“アプリケーションプロファイリング機能”によって、ネットワークゲームやストリーミングビデオなどにも対応している。接続ごとにフィルタリング設定を変更できるため、セキュリティーをあまり低下させることなく多様なアプリケーションに対応できる方式だ。
販売されるパッケージはそれぞれの本体単体のほか、無線LAN導入セットとして、PCカードスロットを装備したパソコン用のAtermWL11Cを同梱した『ワイヤレスLANセット(カードタイプ)』、パソコンとUSB接続するワイヤレスLANアダプター『AtermWL11U(W)』を同梱する『ワイヤレスLANセット(USBタイプ)』がそれぞれに用意される。いずれのワイヤレスセットにもWARPSTER本体のワイヤレスLAN機能を実現するAtermWL11Cが含まれている。対応OSは、AtermWB45RLおよびAtermWB55TLがWindows 98/Me/2000、Mac OS 8.6J/9J/9.1Jで、AtermWL11CとAtermWL11UはWindows 98/Me/2000。
価格はいずれもオープン。実売予想価格は、AtermWB45RL単体が2万円弱、AtermWB45RLワイヤレスLANセット(カードタイプ)が4万5000円程度、AtermWB45RLワイヤレスLANセット(USBタイプ)が5万円弱、AtermWB55TLが2万円台後半、AtermWB55TLワイヤレスLANセット(カードタイプ)が5万円前後、AtermWB55TLワイヤレスLANセット(USBタイプ)が5万円台半ば。
