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FinePix4800Z

FinePix4800Z

2001年05月31日 23時53分更新

文● 奥田清孝

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FinePix4800Z

富士写真フイルム

9万9800円

ハニカム配列240万画素CCD/最大432万画素の記録画素数を誇る「FinePix4800Z」は、3月に発売された同330万画素CCD/最大603万画素モデル「FinePix6800Z」の姉妹機種という位置付けだ。外観はFinePix6800Z同様、小柄で縦型。アルミマグネシウム合金製ボディのポルシェデザインを採用し、かなりオシャレだ。

携帯電話のように親指1本でも操作可能

背面の操作ボタン類を機能的に配置。円形の表示パネルの周りに「十字ボタン」、その上に撮影モード切り替え用の「モードダイヤル」を置く。小型ながらスピーカも用意され、音声の再生も行える。

 前面のグリップは手頃な大きさで握りやすい。背面のボタン類は、見た目は旧モデルFinePix4700Z(2000年3月発売)と比べてもさほど変わっていないように感じるが、実際に使ってみると操作性に大きな違いがあることがわかる。
 シャッターボタンから指を離さずに、親指1本でほとんどの操作ができるようにボタン類が配置され、撮影に集中できるよう工夫されている。デザインに関しては人それぞれの好みがあるので一概には言えないが、この操作性の良さは使う人のほとんどが実感できるだろう。
 また、FinePix専用ASICの搭載によって起動時間は約2秒、撮影間隔は最短約1秒の快適操作を実現。起動から撮影、書き込み、再生などのレスポンスが非常に速く、ストレスを感じることはない。普段から持ち歩いて、気が付いたものをメモ代わりに撮る、そんな使い方が似合いそうだ。



クレードルにACアダプタをつなぐ。あとはカメラを置くだけで、自動的に充電が始まる。

 FinePix4800Zは、携帯電話の充電と同様に付属の「ピクチャー・クレードル」にセットするだけで自動的に充電を開始する。さらに専用USBケーブルとPCを接続すれば、付属ソフトと連携してボタンひとつで画像の転送が始まる。スマートな充電方法と併せ、予想以上に使い勝手が良い。ピクチャー・クレードルに置いたまま、PCカメラとして使うことも可能だ。
 バッテリを本体から取り出して、ピクチャー・クレードルを使わずにオプションの小型充電器「BC-80」(6800円)からも直接充電できる。旅先などでは、このほうが便利だろう。バッテリ容量も内蔵ストロボを使わなければ丸1日撮影していても大丈夫だ(液晶OFFの状態で約250枚撮影可能)。バッテリ残量が3段階で液晶パネルに表示されるのも安心材料になる。



バッテリは専用のリチウムイオン充電池「NP-80」を1本使用。

 CCDはスーパーハニカム432万画素相当で、FinePix6800Zの603万画素相当と比べると見劣りするかもしれないが、現時点のデジタルカメラでは上位クラスに匹敵する出力解像度だ。A3サイズなどの大きなプリントアウトでは、6800Zと比べて画素数の差が表れるだろうが、通常の使い方をする限り、その差は感じられないほど撮影画像の品質は高い。
 最高画質で撮るとFinePix6800Z(2832×2016ドット)は1枚約2.4MBとなるが、FinePix4800Z(2400×1800ドット)なら約1.7MBで済む。撮影可能枚数を増やすことや、撮影後のデータ処理の点でも扱いが楽になる。128MBのスマートメディアにも対応していて最高画質で74枚撮影可能だ。ことさら上のモデルを意識する必要もないだろう。



真横からみると本体が薄いにもかかわらず、3倍ズームレンズが大きく沈胴しているのがわかる。もちろん電源OFF時には前面はフラットとなる。

 沈胴式3倍ズームレンズ(35mmフィルムカメラ換算で36~108mm)は広角側で若干歪みが気になるが、全体的にコントラストが高くシャープな画質。マクロモードでは焦点距離全域で最短20cmまでの接写を実現する。FinePixシリーズは全体的に鮮やかな発色の派手めの色調といった印象があった。FinePix4800Zでは、メリハリはあるがより自然な発色になっている。



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