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「P4DC6」 |
入荷の予告されていたSupermicro製のデュアルXeon対応マザーボード「P4DC6」がUSER'S SIDE本店でデビューを飾った。Xeonに対応するマザーボードが発売されるのはこれがはじめてとなる。ただし21日に発表されたXeonは26日現在未登場。このため、今のところP4DC6の使い途はない。
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メモリ用とCPU用、2つのVRMソケット。CPU用にも用意されているのは高クロックXeon対策? |
チップセットは昨日から展示の始まっているTyan製「Thunder i860」と同じくi860。Thunder i860と大きく違うのはメモリライザカードがなく、メモリスロットがマザー上にオンボードとなっている点だ。また、メモリ用のVRM(電圧レギュレータモジュール)ソケットに加え、CPU用のVRMソケットも備えているのが目を引く。もちろんパッケージにはそれぞれに対応したVRMモジュールも同梱している。
| パッケージ同梱のVRM(上)と、その裏面(下) |
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ちなみに、専用のCPUクーラーもパッケージに同梱。バルク版のXeonを買っても安心だ |
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“FW82806AA” |
拡張スロットはAGP Pro(1.5V)×1、32bitPCI×4、64bitPCI×2。64bitPCIをサポートするHubコントローラはThunder i860と同じく“FW82806AA”だが、Thunder i860と違って“SECRET”の刻印はない。サウスブリッジに当たるICHはICH2。オンボードでAdaptec製のUltra160(2チャンネル)コントローラ“AIC-7899W”のほか、Intelの10/100base-TX対応ネットワークコントローラ“82559”、AC'97準拠のサウンドコーデックも搭載している。
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問題の(?!)“RAID PORT”用空きパターン。ちなみに右に見えるのは“AIC-7899W” |
基板を見て気になるのはPCIスロットとSCSIコントローラの間に存在する謎の空きパターン。ここにはシルク印刷で“RAID PORT”と書かれている。AdaptecはOEM向けに以前からSCSIコントローラをSCSI RAIDコントローラにアップグレードできる独自スロット(AROスロット)を用意しているが、今回のRAID PORTも同じような機能を提供するものだろう。RAID PORTが付いた上位モデルが今後登場するのかもしれない。
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ボードにはATXコネクタとExtendedATXの8ピンコネクタに加え、ATX12Vの4ピンコネクタも用意されている。これは「どうしてもXeonをシングルで動かしたい奇特な人向けのコネクタ」(USER'S SIDE本店)とのこと。シングルでも動作はさせられるようだ |
価格は予定どおり12万8000円。また同店にはP4DC6のExtendedATX規格に対応する8ピンコネクタを装備したSupermicro(ABLECOM)ブランドの370W電源「SP401-RA」も入荷している。USER'S SIDE本店ではP4DC6とのセットでのみ販売するとしており、セット時の価格は2万5000円。単品販売は来週以降、予価2万9800円で開始する予定だという。
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Supermicro(ABLECOM)ブランドの370W電源「SP401-RA」 |
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SP401-RAはExtendedATX8ピンコネクタに加え、ATX12V 4ピンコネクタも装備している |
なお、同店ではP4DC6とSP401-RAをベースに、PC800 RDRAM 512MB×4と、バルク版が早ければ来週にも登場する予定のXeon-1.7GHz×2のセットで“税込み70万円ポッキリ”というポップを貼り出している。果たしてこれは安いのか高いのか……。ちなみに価格の半分以上は1枚9万9800円のRDRAM代であり、逆算するとXeon-1.7GHzの“初値”は約7万円程度ということになる。
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Samsung製のPC800 RDRAM 512MB。1枚9万9800円ナリ |
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【取材協力】