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ツーカー、64和音、492音色のMIDIデータが楽しめる“funstyle”発表

2001年04月19日 21時52分更新

文● 編集部 中西祥智

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世界初のスタンダードMIDI再生

(株)ツーカーセルラー東京、(株)ツーカーホン関西、(株)ツーカーセルラー東海のツーカーグループ3社は19日、携帯電話へのMIDIデータ配信サービス“funstyle(ファンスタイル)”を、5月下旬に開始すると発表した。同サービスに対応した携帯電話『TK11』(京セラ(株)製)も、5月下旬に発売する。

“funstyle”対応携帯電話『TK11』“funstyle”対応携帯電話『TK11』

ツーカーグループは“持ってうれしい、使ってうれしい”をキーワードにしてきたが、代表取締役社長の中山一氏は「今回のサービスは“使って楽しい”ものだ。これは(本格的にスタンダードMIDIをサポートするのは)、世界初のことだ」としている。

ツーカーセルラー東京代表取締役社長中山一氏ツーカーセルラー東京代表取締役社長中山一氏

同社では、“fanstyle”をエンターテインメント系を統合した商品群の総称と位置付けている。今回はその第1段として、手軽に高品質の音楽を入手でき、それで能動的に遊べるサービスを提供する。また、今後は音楽とゲームを組み合わせたサービスなどの提供を検討しているという。

“fanstyle”は“EZweb”の専用サイト“fanstyle”からスタンダードMIDIファイル(サービス開始時には、J-POPを中心に約1000曲を準備)をダウンロードし、対応する携帯電話で再生する。同サイトのMIDIファイルは、“GS”規格を基にした独自方式。約40KBのMIDIファイルを、約50秒でダウンロードする。

『TK11』の本体カラー
『TK11』の本体カラーはソニックブルーとルージュピンクの2色

主な特徴は以下のとおり。

64和音492音色
独自開発のMIDI音源チップを(16bitステレオPCM)使用。楽曲のテンポや音程が変更でき、“リバーブ”、“コーラス”などのエフェクトもかけられる
着信メロディとして利用
曲の一部を取り出して、着信メロディにすることが可能。テンキーに効果音を設定することもできる
カラオケ機能
ダウンロードした曲に合わせて、ディスプレーに歌詞や楽曲に関する情報、曲のコード進行などを表示できる
1MBメモリー内蔵
約1MBのメモリーを内蔵している。メモリーカードなどを接続することはできない。

また、サービス開始後しばらくは、ダウンロードした曲しか利用できないが、近日中にユーザーが自分で作成した曲を利用できるようにする。具体的には、パソコンなどで作成したMIDIファイルを同社の提供するウェブ上のストレージスペースにアップロードし、携帯電話にダウンロードするという形になる。なお、楽曲の著作権については、ツーカーが著作権料を払っており、1度携帯電話にダウンロードした曲は外部に取り出すことはできないため、問題はないとしている。

サービスの価格は、月額基本料が100円(8月31日までは無料)で、1曲あたり無料から150円までの料金を徴収する。

『TK11』の画面アップ『TK11』の画面アップ。さまざまな種類の音楽が用意されている

同サービスに対応する携帯電話は、当面は『TK11』のみ。『TK11』の“fanstyle”関連以外の仕様は、

  • ディスプレー 256色カラー液晶ディスプレー(96×128ドット)
  • 最大表示文字数 全角64文字、半角128文字
  • 連続通話時間 約220分
  • 連続再生時間 約8時間
  • 連続待ち受け時間 約400時間
  • 本体カラー ソニックブルー、ルージュピンク
  • 本体サイズ 幅50×奥行き27×高さ90mm
  • 重量 約115g
  • 付属品 専用バッテリー、急速充電器、マイク内蔵リモコン・ステレオヘッドホン

などとなっている。価格はオープンプライス(予想価格1万5000円)。

2Gで7~8年ひっぱる

中山社長は「今回のMIDIについては、1年前くらいに計画が始まった。サービス開始後は、爆発的に伸びることはないだろう。かつてiモードがそうだったように、じわじわと普及していく」と予測した。

また、Javaへの対応については「Javaより先にやるべきサービスがたくさんある。(同じKDDIグループの)auと同じ事をしても仕方がない。我々は、第2世代携帯電話を、今後7~8年はひっぱっていく」とし、次世代携帯電話でなくとも、提供できるサービスはまだまだあるとの考えを示した。

そして、誰もいなくなった?

同日、都内で行なわれた発表会では、“fanstyle”(『TK11』)と実際のバンドとの共演が行なわれた。

“Diana”との共演
“Diana”との共演。一見すると、普通のライブに見えるが・・・・・・
ボーカルと“fanstyle”だけになった
バンドメンバーは順に演奏をやめ、ボーカルと“fanstyle”だけになった

バンド“Diana”との共演だったが、1コーラス目はどの音が“fanstyle”でどの音が実際の楽器の音なのか、区別がつかなかった。しかし、2コーラス目にはバンドのメンバーが1人ずつ、楽器を置いてステージを去っていき、最後には“fanstyle”とボーカルだけが残った。

演奏後、感想を聞かれたメンバーは「“fanstyle”とボーカルだけでもライブができる!」「“fanstyle”のほうが上手い。もっと練習しないと・・・・・・」と感心していた。

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