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CAMEDIA E-100RS

CAMEDIA E-100RS

2001年04月19日 19時01分更新

文● 行正

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CAMEDIA E-100RS

オリンパス光学工業

16万円

E-100RSは、200万~300万画素という高画質競争が進むデジタルカメラ市場のなかで、あえて解像度を150万画素に抑え、その代わりに最高15コマ/秒の連写機能や速写機能を実現している。さらにキヤノン製光学手ぶれ補正機能付きの10倍ズームレンズを搭載することにより、スポーツ写真といった動きの激しいシーンでの撮影にも適したデジタルカメラとなっている。※この記事は、月刊ASCII DIGITAL BUYERの連載「field Test」(2001年4月号~2001年6月号)に加筆/訂正をしたものです。

連写機能に重点を置いたアクティブなカメラマン向けデジタルカメラ

L型のボディと大型のレンズは、両手でしっかりと握り締められるためホールド製は非常によい。

 E-100RSは、光学10倍ズームと光学手ぶれ補正機能を備え、撮像素子は150万画素CCDを採用するデジタルカメラだ。スペック的には、300万画素デジタルカメラが群雄割拠する現在のマーケットのなかでは少々見劣りがするのは確かだろう。実際、オリンパス自身からもE-100RSと同様の光学式手ブレ補正機能付き光学10倍ズームレンズを搭載し、211万画素CCD採用の「C-2100UltraZoom」(E-100RSの姉妹機)が発売されており、しかも価格はE-100RSよりも2万2000円安い13万8000円だ。
 ただでさえ競争の激しいデジタルカメラにおいて、同じオリンパス製品内でこれほどのライバルを持ち、かつプライスパフォーマンスが一見良くは見えないのがE-100RSであり、撮像素子の画素数だけがことさら強調される現在のデジタルカメラ市場では、はっきり言って「あまり売れそうにない」製品と思える。ところが、このE-100RSは、単に「××万画素/××万円」というようなくくりでは見えないトコロに評価ポイントがあり、それが理解できるユーザーならば非常に重宝するはずだ。



レンズ上部にはフリップアップ式のストロボを搭載する。直線で構成されたデザインは少々無骨だ。

 E-100RSがC-2100 Ultra Zoomに比べてアドバンテージを持つのは、なんと言っても最大15コマ/秒の連写機能と最高1/10000のシャッター速度、シャッターを押す前の画像も撮影できるプリキャプチャー機能の3つだろう。
 連写機能に関しては、多くのデジタルカメラではせいぜい毎秒2~3コマ程度。動画モードを持つカメラでは確かに30フレーム/秒の撮影が可能な製品もあるが、やはり動画モードでは320×240ドットといった低解像度になる機種がほとんどだ。たいていのデジタルカメラは、1枚撮影してはメモリカードに書き込むといった一般の撮影動作に対し、連写モードではCCDデータをいったん高速書き込み用バッファ(E-100RSでは16MB SDRAM)に溜め込んでからメモリに書き出している。E-100RSでは、さらに高速ASICなどの採用によりこの処理を高速化しているわけだ。
 シャッター速度に関しても、1/1000秒程度までといった製品が多いデジタルカメラにおいては抜きん出た数値だ。銀塩カメラでも1/4000や1/8000程度が多く、1/10000というシャッター速度は、はっきり言ってオーバースペックとも思える数値だ。



背面の液晶モニタと液晶ビューファインダはスイッチ切り替えて利用できる。メニューに表示しているのが連写モード設定。

 プリキャプチャー機能に関しては、シャッターボタンを半押しにしている間は常に撮影を行なって高速書き込み用バッファに画像データをバッファリングし、実際にシャッターを切った瞬間までの画像の連写(最大5コマ)を記録するというものだ。
 また、とくに撮影モードが用意されているわけではないが、撮影した画像データの書き込み中でも、シャッターを切れば撮影が可能という「速写」機能が搭載されている。カードへの書き込みバッファへの書き込みの並列処理をしているわけだが、書き込みの時にシャッターチャンスを逃してしまうことはよくあるだけに、非常にありがたい機能だ。
 この3つの撮影機能を見てもわかるように、E-100RSは高速被写体を撮影するのにチューンされたデジタルカメラと言える。スポーツなどの動きの激しいシーンなどにおいてはこの特徴は強力な武器になるだろう。



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