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NEC、インターネットマーケティングソフト『ACTIVECR』を発売

2001年04月16日 19時54分更新

文● 編集部 中西祥智

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日本電気(株)は16日、企業向けインターネットマーケティングソフトウェア『ACTIVECR(アクティブCR)』を発売した。

『ACTIVECR』
『ACTIVECR』アンケートエディター

『ACTIVECR』は、インターネットを利用したアンケート調査やメール配信、顧客からの問い合わせ対応など、インターネットでのマーケティングに必要な機能を統合したソフトウェア。同製品は“マーケットリサーチ”、“顧客情報収集・ダイレクトマーケティング”、“カスタマーサポート”の3つの機能で構成されている。

“マーケットリサーチ”
HTMLやCGIなどの知識がなくても、『アンケートエディタ』によって、アンケートサイトを構築できる。アンケートの質問分岐や画像添付なども、簡単に行なえるという。また、ヘッダーやフッターなどを既存のほかのページから取り込むことができ、ウェブサイト全体のイメージを統一できる。アンケートを集計した結果は、ウェブ上でグラフ表示などにして閲覧可能。
“顧客情報収集・ダイレクトマーケティング”
収集したアンケートの結果やそのほかの顧客情報を、ウェブ上で分類・分析する。年齢、性別や職種などの属性情報をもとにして、顧客情報を絞り込むことが可能。絞り込んだ情報を基に、Eメールの配信などを行なう。
“カスタマーサポート”
ウェブ上で顧客からの問い合わせを受ける。アンケートのように質問に答えてもらい、簡単なものは自動的にウェブ上で対応する。そこで対応しきれないものについては、それぞれの部署の担当者に、自動的に転送する。
集計結果
集計結果。棒グラフや円グラフにして表示できる。クロス集計なども可能

NECは今回の製品を、同社の提供するCRM(Customer Relationship Management)製品群“iBestSolutions/eCRM”の一部に位置付けている。主に“BtoC”市場を目標にしており、ECビジネスを行なっている企業などに販売していく。また、“GtoC”市場、すなわち官公庁や関連団体が行なう統計調査などにも、システムを提供するとしている。

実際の活用としては、企業がそのウェブサイトの登録会員に対して、顧客の属性に合うメールマガジンやキャンペーンを展開したり、顧客データベースを利用した、ダイレクトメールやリサーチの請負事業などを想定している。

対応OSは、『ACTIVECR』サーバー部分はSolaris、Linux上で動作し、データベースとして『PostgreSQL』もしくは『Oracle』が必要。エディター部分はWindows 98/Me/NT/2000対応で、集計結果などを見る環境はIE5.0以上を推奨しているが、OSは問わない。価格は、標準パッケージ(“マーケットリサーチ”と“顧客情報収集・ダイレクトマーケティング”)が800万円から、“カスタマーサポート”オプションが300万円から、製品の導入サービスが100万円から。ウェブアンケート作成を専門家が支援する“Webアンケートナビ”が、アンケート設計支援が1件につき10万円から、総合分析・報告書作成支援がそれぞれ20万円からとなっている。

NECの社内カンパニー、NECソリューションズの市場開発推進本部長船津重宏氏は「マーケットリサーチ機能などの3機能を、トータルでサポートしたソフトウェアはほかにはない。この分野は今後どんどん伸びていく。3年間で、ソフトと関連サポートを合わせて、30億円以上の売り上げを見込んでいる」とし、事業の中核として考えていることを語った。

NECソリューションズ市場開発推進本部長  船津重宏氏NECソリューションズ市場開発推進本部長 船津重宏氏

NECでは、『ACTIVECR』は集計したデータをキーワードでしか検索できないが、今後はもっと高度な検索機能を付加するとし、また、個々の顧客ごとに、あるいはグループ単位でカスタマイズしたアンケートやメールを送付することは、現在は手動で絞り込まなければならないが、それを自動的に行なう機能を追加すること、サービス全体をASP(Application Service Provider)で行なうことも検討するとしている。

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