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LinuxとWindowsの両方に感染するウイルス「Winux」発見される

2001年03月30日 18時17分更新

文● 編集部

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米国のアンチウイルスソフトベンダーCentral Commandは、LinuxとWindowsの両方に感染するウイルス「Winux」(別名Lindose)の存在を報告した。同社によると、Winuxはメモリに常駐はせず、電子メールやLAN経由で、Windows PE(Portable Executable)ファイルやLinux ELFファイルに感染する。詳しくは以下のとおり。

Windowsの場合

PEファイルの中から、「.reloc」形式のものを選んで上書きする。また、以下のAPI機能を使って他のファイルにも感染する。

  • FindFirstFileA
  • FindNextFileA
  • FindClose
  • CreateFileA
  • CreateFileMappingA
  • MapViewOfFile
  • UnmapViewOfFile
  • CloseHandle
  • VirtualAlloc
  • VirtualFree
  • WriteFile
  • SetFilePointer
  • GetCurrentDirectoryA
  • SetCurrentDirectoryA

Linuxの場合

ELFファイルのエントリーポイントにある命令を上書きし、それをファイルの最後に格納する。感染したファイルが実行されるとき、オリジナルのコードに戻る前に、再び感染を広げる。

「Winux」には次のテキストが含まれている。
“[Win32/Linux.Winux] multi-platform virus by Benny/29A”
“'This GNU program is covered by GPL.”

感染の拡大が危惧されるが、ウイルス専門家によると、「Winux」は電子メールアドレスから自動的に伝染しないため、大きな被害を及ぼす可能性は小さいとのことである。Central Commandは、すでに同社のウイルス対策プログラム「AVX Professional」に対応したWinux除去プログラムを開発しており、同社のサイトで公開している。

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