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Adobe Premiere 6.0 日本語版

Adobe Premiere 6.0 日本語版

2001年03月21日 21時33分更新

文● 伊藤裕也

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Adobe Premiere 6.0 日本語版

アドビシステムズ

オープンプライス
6万9500円(アドビストア価格)

アドビシステムズの「Adobe Premiere」は、タイムラインベース――つまり、タイムラインという時間の軸にビデオクリップを配置していくことでビデオタイトルの作成を行うタイプのノンリニアビデオ編集ソフト。映像の持つ色や明るさ、そしてアルファチャネル(透過度を扱う特殊なチャネル)といった情報を元にビデオの一部を透明にする「キーイング」、ビデオクリップにズームや回転などの動きを付加する「モーションコントロール」などの強力な機能を搭載し、高度なビデオ編集処理を実現しているツールだ。

 そのPremiereがバージョンアップし、「Adobe Premiere 6.0 日本語版」(以下Premiere 6.0)となった。前バージョンのPremiere 5.1は1999年春発売だから、約2年ぶりのバージョンアップである。
 Premiere 6.0ではメジャーバージョンアップに相応しく数多く機能の強化と拡張を行っているが、大きく分けると「DVサポートの強化」「編集ツールならびにインターフェイスの拡張」「Web対応」の3つに絞られる。本稿では、これらのポイントを順に紹介しよう。なお、本稿ではWindows版を試用したが、Macintosh版も同様の内容なので、そちらのユーザーも参考にしてほしい。

DVデータの入出力をフルサポート!

Premiere 6.0のプロジェクト設定
ビデオのプロジェクト設定。DV機器に標準対応したことがわかる。

 Premiere 6.0における新機能で特に目を惹くのが「DVサポートの強化」だ。――というのも、Premiere 6.0ではIEEE1394インターフェイスのサポートと同時に、DVデータを快適に扱うための機能強化/拡張を実施し、高度なDV編集環境の構築を簡単に(かつ低価格で)実現できるようになったからだ。
 最初に挙げた「IEEE1394インターフェイスのサポート」とは、DVデータの入出力ポートとしてOHCI(Open Host Controller Interface、汎用ドライバでデータ通信を行うための統一規格)準拠のIEEE1394インターフェイスに対応した「DV入出力プラグイン」を自前で用意した、ということ。IEEE1394(もしくはi.LINK)ポート経由で接続したDV機器との間で、DVデータを自由にやりとりできるようになったわけだ。

 もう少し詳しく説明すると、Premiere 6.0ではこれにより、

  • DV機器からの映像の取り込み(ビデオキャプチャ)
  • 作成した映像のDV機器に対する出力(書き戻し)
  • TVモニタによるビデオのプレイバック

――を実現している。最後に挙げたTVモニタによるビデオのプレイバックというのは、Premiereに登録したビデオクリップのプレイバックや編集中のビデオのプレビューを、“DV機器に接続したTVモニタ”に表示できるというもの。モニタウィンドウやタイムラインウィンドウで指し示したフレームをじかに表示できるため、テープへの書き出しを前提とするビデオの作成には大変便利だ。

DVデバイスコントロール2.0
デバイスコントロールには、IEEE1394インターフェイスに対応した「DVデバイスコントロール2.0」を搭載している。オプションでは、DV機器を扱うさまざまなメーカやDV機器に対応すべく、数多くのプリセットを用意している。

 さらにPremiere 6.0では、IEEE1394インターフェイス経由で接続したDV機器をPremiereから制御するデバイスコントロール「DVデバイスコントロール2.0」の搭載により、あらかじめ指定したシーンをまとめてキャプチャする「バッチキャプチャ」やビデオテープに書き戻しを行う「テープへ出力」コマンドにも対応している。
 従来のバージョンでは、Premiere用に開発されたDVキャプチャキット(いわゆるプラグイン)を別途導入しなければならなかっただけに、このIEEE1394サポートは嬉しいところだ。



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