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セガトイズ、新キッズコンピューターとオンラインテーマパークを発表

2001年03月19日 19時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)セガトイズは19日、子供向けの“キッズコンピューター”『PICO』の新製品と、子供向けオンラインテーマパーク“PICO-TOWN”を発表した。

PICO
今回発表されたキッズコンピューターの新『PICO』。絵本型の専用ソフトを装着して利用する

PICOは、TVと接続して、TV画面に映し出されたソフト画面を、本体のボタンやタッチペンを利用して操作できる3~6歳児向けのキッズコンピューター。絵本型の専用ソフトカートリッジを利用しており、絵本をめくると画面が切り替わったり、絵本内の絵(アイコン)をタッチペンで触るとそのアイコンの機能が作動したりする。本体にはタブレットも装備しており、タッチペンでなぞって文字や絵をかくことが可能。絵本ソフトは、ゲームやお絵描き、学習などさまざまな内容のものが用意されている。'93年6月の発売以降、これまでにPICO本体が累計270万台、絵本ソフトが900万本販売されている。

今回発表された新PICOは、本体仕様は既存のものと同じだが、カラーリングを変更するなど外観が異なっている。仕様は変わっていないので、既存の絵本ソフトを新PICOで利用することも可能。6月1日発売で、価格は既存のものと同じく1万2800円。

新PICOとともに発表されたオンラインテーマパーク“PICO-TOWN”は、PICOユーザー向けのインターネット上のコミュニケーションサイト。PICO専用のインターネット接続キット『ピコタウンにでかけよう!』を利用することでサイトにアクセスできる。

『ピコタウンにでかけよう!』は、絵本ソフト、USBケーブル、パソコン用ソフトを収録したCD-ROMで構成される。まず、既存のパソコンにCD-ROM内の専用ソフトをインストールする。一方、絵本ソフトにはUSBポートが装備されており、絵本ソフトをPICOに装着し、USBケーブル経由でPICO上の絵本ソフトとパソコンを接続すると、PICOでパソコン画面を操作できるようになる。PICOがパソコンの入力デバイスとなるわけだ。もちろんパソコン用ソフトなのでキーボードやマウスでも操作可能だが、PICOの絵本ソフトは、文字が読めなかったりマウスやキーボードがうまく操作できない幼児向けに、絵本上の絵(アイコンを)ペンで触るだけでさまざまな操作が行なえるようになっている。

PICOとPCを接続した様子
パソコンとUSBケーブルで接続することで、インターネット上のウェブサイト“PICO-TOWN”にアクセスできる。幼児向けのパソコン入力デバイスといったところ
接続キット
接続キットの中身。絵本ソフトの右下部分にUSB接続用ポートが装備されている

『ピコタウンにでかけよう!』をパソコン上で起動すると、自動的に“PICO-TOWN”にアクセスできる。ユーザーはPICO-TOWNの住人となり、名前を入力して性別を選択後、自分の分身となるキャラクターの顔と身体を選択すると、分身が画面上に表示され、PICO-TOWN内を移動できるようになる。

移動中に他のユーザーの分身キャラクターと出会い、チャットや名刺交換を行なうことが可能。チャットは文字入力による“もじチャット”と、好きな絵を描いてその絵を分身キャラクターの頭上に掲げる“えチャット”が用意されている。じゃんけんや鬼ごっこなどキャラクター同士で遊ぶことも可能。

PICO-TOWN画面1
PICO-TOWN上の画面。ユーザーの分身であるキャラクターが、他のキャラクターたちと挨拶を交わしている

PICO-TOWNは、ピコ城を中心としたピコプレイスや、サーキットや川くだりが楽しめる遊びの森、海の向こうの海賊の世界、空の彼方の世界、魔法使いたちの住む不思議な世界などが用意されている。森や海、空の世界などに行く際は、分身キャラクターが車や船、飛行機などに変身して移動できるようになっている。

PICO-TOWN画面2
こちらは“えチャット”画面。自分が描いた絵をマンガの吹き出しのように掲げることが可能。文字が読めない幼児でもチャットの気分を味わえる

接続キット『ピコタウンへでかけよう!』は、Windows 98/Me対応。6月1日発売で、価格は7800円。コミュニティサイト“PICO-TOWN”は製品発売と同時にオープンする。なお、PICO-TOWN接続ソフトは登録後1年間のみ利用可能で、期限が過ぎると接続ソフトCD-ROMを新たに購入する必要がある。

このPICO-TOWNは、同社と(株)ネクステックが共同で開発したもので、ネクステックは主にネットワークエンジン部分を担当している。また、将来的には(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の音声合成技術“CHATR”を利用した音声によるチャットも実現したいとしている。CHATRは、そのユーザーの声を元に音声データーベース(音源)を作り、画面に入力した文字に応じて合成音を作成、音声で文字を読み上げる音声合成システム。ユーザーがチャットで文字を入力すると、画面に文字が表示されると同時にそのユーザーの声で読み上げるという。

また同社は、PICOユーザー向けのポータルサイト“PICO-CLUB”を5月にオープンする。PICO-TOWNが接続キットを購入したユーザーのみが利用できる会員制サイトであるのに対し、PICO-CLUBは誰でもアクセス可能なポータルサイト。PICOに関する最新情報を掲載するほか、子供やその親向けにチャットなどのコミュニティーサービスを提供する。同社は、将来的には子供の能力に合わせた双方向コミュニケーションによる通信学習もサイト上で行ないたいとしている。

同社は、今年度の販売目標を本体30万台、接続キット5万本としている。またPICO-TOWN会員数として、既存のPICOユーザーの10%を確保したいという。同社は本体を購入予約したユーザーにプレミアムグッズをプレゼントするキャンペーンを5月上旬に実施、さらに6月のサイトオープン時には、PICO-TOWN内で宝捜しイベントを開催する。本日都内で行なわれた発表会で、同社代表取締役社長の国分功氏は「PICOは、エンターテインメントとエデュテイメントをドッキングした知育玩具。インターネットに接続することで、いままでの製品価値に加え、インターネットの価値を中長期にわたって提供できる」としている。

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