先週の段階で発売が予告されていたSiS(Silicon Integrated Systems Corp.)のFSB 266MHz版Athlon対応の統合チップ“SiS730S”搭載マザーボード2製品。このうち、ASUSTeK製の「A7S-VM」が予定どおり一部のショップに入荷し、1万6000~7000円前後で販売が始まった。同時に登場すると予想されていたECS(Elitegroup Computer Systems)の「K7SEM」は、残念ながら3月中旬発売予定へと延期になっている。
SiS730SはNorthBridgeとSouthBridgeの機能をワンチップで提供し、ここにビデオ機能とサウンド機能も統合したAthlon/Duron向けチップ。FSB 266MHz版Athlonに対応するのが特徴で、安価にFSB 266MHzシステムを構築できる。
FSB 200MHz版のAthlon/Duronに対応、としているマニュアル |
しかし、今回のA7S-VMはFSB 200MHzのCPUしかサポートしていない。ディップスイッチの設定に関するシルク印刷を見るとFSB設定クロック133MHzをサポートしているように見えるが、マニュアルには「FSB設定クロック100MHzのAthlon/Duronに対応」と記されている。
この点について代理店のユーエーシーによると、同製品はFSB 266MHz版Athlon-1GHzで利用しようとすると不具合があるとのこと。このため“FSB 200MHzのみ対応”になったという。現行のマザーボードのリビジョン1.02で、次のバージョンからFSB 266MHzに正式対応する予定だ。詳細は不明ながらFSB 266MHzのAthlon-1.2GHz/1.13GHzは問題なく動作するというが、いずれにせよまだ現段階では不具合要員の残っているマザーボードであるだけに、注意は必要だ。
FSB 200MHzのみの対応となる旨の注意書きを貼るショップもある |
FSBなどの設定について説明するシルク印刷。FSB設定クロック133MHzの項目があるほか、150MHzの設定方法も記載されている |
その他の仕様は先週お伝えしたとおり。AGPスロットを搭載していないため最新の高速なビデオカードは使用できないが、MicroATXフォームファクタでPCIスロットを4本装備するのは貴重だ。10/100base-TXに対応するRealtek製ネットワークコントローラを搭載する点に変わりはない。Socket462の周辺はすっきりしているが、これはFSB 266MHz版Athlonへの配慮だと思われる。
8日現在の価格は以下のとおり。週末にかけて、多くのショップに並ぶようだ。
価格 | ショップ |
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\14,980 | コムサテライト3号店 |
\15,800 | ギガパレス秋葉原本店 |
\16,500 | PCiN秋葉原 |
\16,800 | 高速電脳 |