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社会貢献活動を目的とした“Think the Earthプロジェクト”が発足、ウエアラブルアースウォッチを発売

2001年02月19日 19時21分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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“エコノミーとエコロジーの共存”をテーマに、インターネットを拠点にして社会貢献活動を行なう“Think the Earthプロジェクト”が19日に発足、都内で発表会が行なわれた。

Think the Earthプロジェクトは、パートナー企業とともにテーマに即したコンセプト製品やサービスを開発、インターネット上で販売し、その収益の一部を社会貢献活動(ウェブサイトでの情報収集/発信や、NGOやNPOなどへの支援活動など)にあてるという、新しいマーケティングシステムを実現するためのプロジェクト。

発起人は、(株)IMA代表取締役で参議院議員の水野誠一氏、セイコーインスツルメンツ(株)代表取締役社長の服部純一氏、(株)NTTデータ代表取締役社長の青木利晴氏、米マイクロソフト社バイスプレジデントの古川享氏、ミュージシャンの坂本龍一氏、ベネトングループ会長のルチアーノ・ベネトン氏。プロジェクトパートナー企業は、セイコーインスツルメンツ(株)、(株)NTTデータ。

プロジェクトとパートナー企業で開発した製品やサービスは、“Think the Earth”ブランドとして、(株)スペースポートを通じてインターネット販売される。

Think the Earthブランド製品第1弾は、セイコーインスツルメンツと共同で開発した腕時計『wn-1』(Watch Northern Hemisphere)。地球をかたどったドーム型の24時針(地球針)が地球の自転と同じ方向(反時計回り)に回るアナログクォーツ。

地球時計『wn-1』。24時針の地球針で、自分が地球のどこにいるか、その位置の示す数字が時刻を表わす。ちなみに日本の位置がわかりやすいようにポジションインジケーター(時針の役割を果たす)が付いている。地球針の外側にある小さなオレンジ色の丸が分針。時間は左回り、分は右回り(通常の時計回り)で読むことになる。写真のモデルは北半球用だが、南半球用も用意するという Photography/Takeshi NOGUCHI

外装金属はチタン、ガラスドームは光学ガラス(無機ガラス)。ベルト素材はソフィスタ(スポーツウェアなどに利用される親水性の高い新素材)。電池寿命は10年。中心部のコアモジュールとベゼル、ベルト付きベースホルダーの3パーツに分解できる。また、付属のメッセージカード(計40種類)を利用してデスククロックにもなる。価格は2万8000円。Think the Earthプロジェクトのホームページで22日より注文を受け付け、注文順に3月1日から順次発送する。なお、売上の5%がThink the Earthの活動費にあてられる。

wn-1は3つのパーツに分解可能
パッケージにも地球に対するメッセージが込められているという
wn-1と付属のメッセージカード。メッセージカードは、表と裏にそれぞれ時間や分などをデザインしたカードが20枚、計40種類が用意されている

発起人の1人である水野氏は、「社会や地球環境に対してどのような貢献をしているかという視点から企業の評価を考える時代にきている。20世紀後半から企業が地球に負荷を与えている贖罪として、利益の数%を社会貢献に振り分ける動きが出てきたが、これは禊でしかない。Think the Earthプロジェクト、およびこの非営利活動をサポートするスペースポートは社会貢献を第1に考えたもの。BSR(Business for Social Responsibility:ビジネスを通じた社会貢献)の草分け的な存在として育っていくだろう」としている。

発起人を代表して挨拶した水野氏

Think the Earthプロジェクトは非営利任意団体として発足したが、時期を見て法人化も検討するとしている。また、Think the Earth製品第2弾として地球の状態を伝えるような写真集の制作を予定しているという。

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