ソニー(株)は、1/1.8型総画素334万画素(有効画素数324万画素)のCCDを搭載したデジタルカメラ『サイバーショット Sシリーズ』の新製品『DSC-S75』を発表した。
Sシリーズは、従来機に比べノイズが低減し感度や集光効率が向上したという同社独自のCCD“SuperHAD CCD”を採用したデジタルカメラ。S75は既存の『DSC-S70』の後継機種となる。
S70の後継機となるデジタルカメラ『サイバーショット S75』 |
最大連続90分の動画撮影が可能
S75のレンズはF2.0~2.5、光学3倍ズームf=7-21mm(35mmフィルムカメラ換算f=34-102mm)のカールツアィス“バリオゾナー”で、光学3倍/デジタル6倍ズームを搭載、ファインダーは光学ファインダーと1.8型のTFT液晶モニターを装備する。A/DコンバーターをS70の12bitから14bit化したことで、ダイナミックレンジがさらに拡大、色階調も細分化された。また、同社独自のデジタル信号処理技術“SRC(Super Resolution Converter)”により、ノイズを低減しながら画像補完を行なえるという。
また、別売の128MB容量のメモリースティックを使用することで、最大連続90分のMPEG動画撮影が可能。ビデオメールモード(160×112)で最大連続90分、プレゼンテーションモード(320×240)で最大連続22分、HQモード(320×240/TVでのフル画面再生可能)で最大連続15秒となっている。動画を撮影する場合は、スタートボタンを押し、その後ストップボタンを押すまで撮影し続けるため、従来のように動画撮影中にシャッターボタンを押し続ける必要がない。さらに動画再生時の早送り/巻き戻し機能が用意されているほか、1つのMPEG動画ファイルを2つに分割し、片方を削除できるようになっている。ただし分割前の元ファイルは保存されない。
モードダイヤルとジョグダイヤルで操作性を向上
本体には、モードダイヤルとジョグダイヤルを装備しており、シャッター優先/絞り優先などの設定やシーンセレクション(夜景/ポートレート/風景)など、従来は液晶画面でメニュー操作しなければならなかった各種パラメーター設定を、被写体を見ながらダイヤルで操作できるようになった。また、撮影画像の再生時にズームレバーを利用できる。ズームレバーを左クリックするとそれぞれの画像のExif情報を表示したりインデックスを表示したりする。右クリックは再生ズームで、画像を最大5倍まで拡大して再生できる。
本体のモードダイヤルとジョグダイヤルで各種設定変更が可能。また画像再生時はズームレバーで操作できる |
撮影機能では、AF補助光(超高輝度赤色LED)を照射することで暗所でのフォーカス精度が向上したほか、露出とフォーカスを独立制御できるAEロックを搭載する。また、絞りやシャッタースピードを変更せずにISO感度設定をオート/100/200/400と切り替え可能。さらに、1回シャッターボタンを押したときに、1秒で約1.7コマの2連写撮影が行なえる。
そのほか、アクセサリー端子を装備しており、リモコン三脚『VCT-D480RM』(4月10日発売/6000円)や外部フラッシュ『HVL-F1000』(発売中/1万6800円)を利用できる。
記録メディアはメモリースティック。画像の圧縮方式は、静止画がJPEG/TIFF/GIF、動画と音声はMPEG-1。静止画の画像サイズは2048×1536ドット/2048×1360ドット/1600×1200ドット/1280×960ドット/640×480ドット。電源はインフォリチウムバッテリー。バッテリーの連続駆動時間は3時間で、最大3000枚の撮影が可能。本体サイズは幅117×奥行き64×高さ71mm、重量は352g。8MB容量のメモリースティックを同梱するほか、カラーiモード対応携帯電話に撮影した画像を送信できるソフト『i-Jumpエンジン』や、PS2に画像を取り込めるPS2用体験版ソフト『ピクチャーパラダイスクラブ』が付属する。4月10日発売で、価格はオープンプライス、推定小売価格は8万円前後。