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4Dネットワークス、分散型Java/Jiniミドルウェアを開発

2001年02月14日 20時47分更新

文● ASCII24 Business Center 高島茂男

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フォーディーネットワークス(株)(以下4Dネットワークス)は13日、Java/Jini技術(※1)を利用した分散型システムのミドルウェア「4D Pocket System」(フォーディー・ポケットシステム)を開発したと発表した。

※1 Jini:Jini(ジーニー)はネットワークに接続されたコンピュータや機器、ソフトウェアを連携させるための分散オブジェクト環境。メインフレームからモバイル機器、家庭向け電化製品まであらゆる資源を連携させることができる。Java Virtual Machine(Java仮想マシン)を搭載した機器は、すべてJiniのネットワーク機器と成りえ、相互に機能やサービスを利用できる

4D Pocket Systemは、Javaのアプリケーションをサーバ側とクライアント側の2つに分散させて実行させる仕組みを採用している。処理したい内容に応じてどちら側で実行させるかを選択することができるため、現状のアプリケーションサーバのようにサーバに負荷が集中することなく、負荷が軽減できるという。

クライアント側で実行されるJavaアプリケーションは、同社がインターネットで運用する「4D Pocket Service」というサービスに登録され、「JaLA」と呼ばれるJavaで書かれた専用クライアントによりダウンロードされる。4D Pocket Serviceは、ダウンロードのほかにメッセージング機能や課金機能などのゲートウェイの役目も果たす。

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4D Pocket Systemの仕組み

同社は、Javaで書かれたアプリケーションを分散型に対応させるための開発キット「Service Software Development Kit」を無償で提供するとし、専用クライアント「JaLA」(こちらも無償)および開発キット、実験サイトを3月に公開する予定だ。

同社の代表取締役である山本哲男氏は、「Javaプログラムを分散型に対応させるのは慣れれば1日でできてしまう。分散型にすればデータを手元に置く形で実行できるので、他人にデータを預けるという不安がなく、安心してASPを利用できるようになる」と、特徴を説明した。開発キットやクライアントを無償提供するわけだが、売り上げは4D Pocket Serviceの利用に課金する形で得ていくという。

image代表取締役の山本哲男氏。同氏は(株)ジャストシステム在籍時に、Java2で稼動するワープロソフト「一太郎Ark」に関わっていた人物

Java/Jini技術を利用したミドルウェアを同社のほか、沖電気工業(株)が昨年10月にモバイルビジネス支援システム「M-NetLiaison」(モバイルネットリエゾン)を発表するなど、Jiniがじわじわと増殖の兆しをみせ始めた。

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