このページの本文へ

ThinkPad i Series 1800(2632-IAJ)

ThinkPad i Series 1800(2632-IAJ)

2001年02月14日 00時11分更新

文● 丸尾

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ThinkPad i Series 1800(2632-IAJ)

日本アイ・ビー・エム

オープンプライス(IBMダイレクト価格:25万9800円)

「ThinkPad i Series 1800」は、日本アイ・ビー・エムのコンシューマ向けノートPCブランド「ThinkPad i Series」中、最上位機種となるA4オールインワンシリーズ。2001年春商戦モデルとしてバージョンアップを果たしたので紹介しよう。

CPUをMobile Celeron-700MHzに強化
IEEE1394、LAN機能を装備

天面。塗装色はi Series独特の「ソフトブラックメタリック」。
 ThinkPad i Series 1800は、昨秋からThinkPad i Seriesのラインナップに加わったA4オールインワンシリーズ。位置付け的には1200シリーズの上位機種ということになるが、素性としてはビジネス向けのThinkPad A20eシリーズ(A20シリーズの中では最廉価版)のコンシューマ向けバージョン。筐体などハードウェアの基本となるものはA20シリーズと共通となっている。また、キーボードにWindowsキーやアプリケーションキーなどがないのも1200シリーズとは違うところだ。



底面。メモリソケット、MiniPCIスロットにアクセスにできる。
 さて、スペックを見てみよう。CPUは、Mobile Celeron-700MHzを採用。先代モデル(2632-I1J)からは100MHzのパワーアップだ。メインメモリ容量は64MB(最大256MB)、HDD容量は20GBで、先代モデルと変化はない。メインメモリはボード上に直接実装さているのではなく、メモリソケットが背面に2つあり、そのうちの1つに64MBのメモリモジュールを装着する形。最大の256MBに増設する場合は標準で装着されている64MBモジュールと128MBモジュールを交換することになる。液晶モニタは14.1インチのTFT液晶、最大解像度は1024×768ドット。ビデオはATIの「Rage Mobility-M」だが、チップセットがAGPグラフィックスをサポートしない440MXであるためPCI接続となっている。チップ内に4MBのビデオメモリを内蔵しており、外部CRT接続時には最大で1600×1200ドット/フルカラー表示が可能だ。



上から、前面、背面、左側面、右側面。先代モデルとほとんど変化はないが、LAN機能を搭載したため、背面のLANポートカバーが外されている。
 また、ビジネス向けThinkPadと共通の交換式ベイ「ウルトラベイ2000」を備えており、標準では、CD-Rの書き込み速度が8倍に向上したCD-RWドライブ(書き込み8倍/書き換え4倍/CD読み込み24倍速)を装着している。最近他社製品で採用されはじめてきているDVD-ROMドライブとCD-RWドライブの機能を併せ持つコンボドライブでないのはやや残念だが、8倍速DVD-ROMドライブやセカンドHDDアダタ、SuperDiskドライブなど、オプションとして販売されているウルトラベイ2000用ドライブと交換して使用可能である。

 日本アイ・ビー・エムではコンシューマ向け製品へのIEEE1394ポート搭載を進めており、Aptiva EシリーズをはじめThinkPad i Seriesでも、1200、そして1620シリーズがIEEE1394ポートを内蔵している。本機でも今回からIEEE1394ポートを搭載するが、ハードウェア的に内蔵が困難だったためか、TypeIIのPCカードスロットに差して使うIEEE1394カードを同梱する方法を採っている。また、先代モデルではコンシューマ向けということから省かれていたLAN機能も、今回は搭載している。SOHOユーザーからのニーズが多いことからだろう。なお、「キーボードライト」機能、4つのワンタッチボタン(それぞれ、オンラインヘルプ/Webブラウザ/Web検索/メーラの起動に割り当てられている)なども装備。Windows MeのFastBootに対応した起動の速さも健在だ。



ThinkPad伝統の7段配列を採用しているキーボード。パームレストも広く打ちやすいが、強くタイプした時のたわみがやや気になる。
 ThinkPadらしく、筐体は全体的にはガッチリとしていて非常に安心感がある。ただし、キーボード右端部分の下に交換式ベイがあり、この部分の剛性には若干不安を残す。壊れそうな感じはないものの、キーボードを強くタイプするとキーボードがバタついてたわむような印象を受ける。このキーボード周りの剛性に関しては先代モデルのレビューでも触れたのだが、正直に言って「ThinkPad Quality」を期待している方にお勧めできるクオリティではない。ぜひとも改善を期待したいところだ。ただ、このあたりは個人差もあるため、可能であれば購入前に実機で確認してみることをお勧めする。

 価格はオープンプライスだが、IBMダイレクト価格は25万9800円、先代とほぼ同価格に据え置かれている。CPU強化を中心としたマイナーバージョンアップではあるが、IEEE1394カードの同梱やLAN機能の装備など、周辺事情が充実しており、お買い得感はより高まったと言えるだろう。


CPU Mobile Celeron-700MHz
メモリ 64MB
液晶 14.1インチ
解像度 1024×768ドット/フルカラー
HDD 20GB
CD-RW R8倍速/RW4倍速/CD40倍速
通信 モデム/LAN
サイズ 317(W)×267.5(D)×36.7~43.3(H)mm
重量 約3.0kg
OS Windows Millennium Edition
Officeアプリ Office 2000 Personal

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン