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ニコン、一眼レフデジタルカメラ『D1』の後継機種を発表、547万画素の高画質タイプと毎秒5コマ連写の高速タイプを用意

2001年02月05日 20時09分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)ニコンは、大型CCDを搭載した一眼レフデジタルカメラ『D1』の後継機種となる『D1X』および『D1H』を発表した。2機種とも発売日、価格は未定。

総画素数547万画素CCDを搭載した『D1X』。筐体はD1のものをそのまま採用しているため、外観はD1と変わらないが、機能的には限りなくフルモデルチェンジに近いという

『D1』は、総画素数274万画素CCDを搭載したプロフェッショナル仕様の一眼レフタイプデジタルカメラとして、プロカメラマンや報道関係者などに人気の高い機種だが、プロカメラマンが必要とする高速連写機能と、出版物として印刷するのに必要な高画質機能を1機種で提供するには限界があるとし、今回、総画素数547万画素CCDを搭載した『D1X』と、高速連続撮影が可能な『D1H』の2タイプを用意したという。

547万画素で高画質を実現する『D1X』

D1Xは、新開発の総画素数547万画素CCDを搭載。大型原色CCDのサイズは23.7×15.6mmでD1と同じ。有効画素数は533万画素(4024×1324ピクセル)だが、CCDの水平方向を4分の3、垂直方向を2分の3に補間処理を行ない、記録画素数を約590万画素(3008×1960ピクセル)としている。また、水平方向を2分の1に補間処理することで約262万画素(2000×1312ピクセル)でも記録できる。撮影感度はISO 125~800相当。

1005画素のCCDセンサーをペンタ部分に搭載し、3D-RGBマルチパターン測光、TTL-ホワイトバランス、階調補正を総合的に制御する“3D-デジタルマトリックス・イメージ・コントロール”の機能もD1より向上し、ホワイトバランスの新アルゴリズムにより色がさらに鮮明になったという。

また、高感度撮影時にノイズが発生しないよう処理し、スピードを落とさずにノイズを抑制する。色設定は、SRGBに最適化したモードと、Adobe RGBに最適化したモードの2種類を用意している。連続撮影は、毎秒約3コマで最大9連写が可能。

画質モードは、圧縮方式でJPEG(圧縮率4分の1、8分の1、16分の1)、非圧縮方式で8bitRGB-TIFF、8bitYCbCr-TIFF、12bitRaw。Raw時は独自のアルゴリズムにより圧縮しつつも劣化を抑制できる“ロスレス圧縮”が可能。各画質モードでモノクロモードの選択も可能。記録媒体はコンパクトフラッシュカード(TypeI/II対応)およびマイクロドライブ(512MB/1GB)。

96MBカード利用時の記録コマ数は、3008×1960ピクセル時で、圧縮率4分の1:約29コマ、8分の1:約58コマ、16分の1:約114コマ。非圧縮RGB-TIFF:約5コマ、YCbCr-TIFF:約8コマ、Raw:約11コマ。2000×1312ピクセル時で、圧縮率4分の1:約65コマ、8分の1:約128コマ、16分の1:約246コマ。非圧縮RGB-TIFF:約12コマ、YCbCr-TIFF:約18コマ、Raw:約23コマ。

毎秒5コマで40連写可能な『D1H』

D1Hは、毎秒約5コマで最大40連写、および毎秒約3コマで最大9連写の高速連続撮影が可能な高速タイプ。シャッタースピードは、最高1万6000分の1秒。スピードライトと組み合わせた場合も500分の1秒のシンクロ撮影が可能。スピードライト組み合わせ時は、D1よりさらにシンクロするよう制御できるという。レリーズタイムラグは約0.058秒。

毎秒5コマで40連写が可能な『D1H』。こちらも外観はD1と同じ

D1と同じ総画素数274万画素CCDを搭載。大型原色CCDのサイズは23.7×15.6mmで、有効画素数は266万画素(2012×1324ピクセル)、記録画素数は2000×1312ピクセル。撮影感度はISO 200~1600相当。

画質モードは、圧縮方式でJPEG(圧縮率4分の1、8分の1、16分の1)、非圧縮方式で8bitRGB-TIFF、8bitYCbCr-TIFF、12bitRaw。各画質モードでモノクロモードの選択も可能。記録媒体はコンパクトフラッシュカード(TypeI/II対応)およびマイクロドライブ(512MB/1GB)。96MBカード利用時の記録コマ数は、圧縮率4分の1:約65コマ、8分の1:約128コマ、16分の1:約246コマ。非圧縮RGB-TIFF:約12コマ、YCbCr-TIFF:約18コマ、Raw:約23コマ。

2機種とも、撮影した画像をワンボタンで再生できる“ワンタッチ再生モード”を新たに搭載。GPSにも対応し、撮影場所の緯度経度を撮影データとして残せるようになっている。外部インターフェースはIEEE1394、RS-232C。背面に2インチで13万画素の低温ポリシリコンTFTモニタを装備する。液晶モニターのバックライトには白色LEDを採用し、省電力化を図っているという。

5点測距のオートフォーカスやダイナミックAFモード、予測駆動フォーカスを搭載。ニコンFマウントをほとんどのニッコールレンズや、ニコンのアクセサリー製品と互換性があり、レンズ交換が可能など、D1の特徴的な機能はそのまま継承している。本体サイズは、幅157×奥行き85×高さ153mm、重量は1.1kg。電源はリチャージャブルバッテリーEN-4またはACアダプタ。

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