5インチベイ×5、3.5インチベイ×3、シャドウベイ×1という拡張性が一部で話題となったミドルタワーのフロント開閉式ケース「CI-8F02」。それが、トレンドになっている、いわゆる各種コネクタ前面引き出し機能を搭載して再登場してきた。
同製品は、マイク入力×1、ヘッドホン出力×1、USB×2と、IEEE1394×2のコネクタを、3.5インチベイに引き出せるのが特徴。2つのIEEE1394端子は6ピンと4ピン。これらを、ベイに装備する切り替えスイッチで排他的に使用するという仕様は珍しい。
注目すべきは、コネクタの引き出し方だ。IEEE1394コネクタ用引き出しケーブルは、一般的な6ピンコネクタをバックパネルからケース内部に引き入れるタイプだが、音声とUSBの端子は、ケーブルがピンごとに1つ1つバラバラになっている。これにより、ほとんどのマザーボードのオンボードUSB端子に対応し、ほとんどのサウンドカードの音声出入力端子に対応できるというわけだ。ケースには1本1本のケーブルを、マザーボード上のどのピンに挿せばいいかを説明する紙が1枚付属しており、これを参考に、ユーザーは1本1本、ケーブルをピンと接続する必要がある。かなりメンドくさい作業になること請け合いだ。「同ケースを購入したはいいものの、USBコネクタが使えませんでした」などといったトラブルが格段に減るのはたしかだが…。
音声/USB/IEEE1394端子を引き出すケーブル。IEEE1394ケーブル以外は、見事に1本1本バラバラだ |
これがマニュアルの紙。これに従って、1本1本配線する必要がある |
同製品はJustyのブランドでおなじみのトライコーポレーション製だが、その他のスペックは、従来流通していたものと同じ。192(W)×495(D)×370(H)mmというサイズに変更はない。SevenTeam製の特殊な薄型300W電源を搭載しているため、電源ユニットの交換は難しいという仕様や、12cm角のファンを内蔵する点もこれまでどおりだ。価格は、コムサテライト3号店で1万4800円。従来のCI-8F02と同じ価格なので、ベイが1つ塞がってもいいかどうかでどちらかを選択することになるだろう。
ケース内部。12cm角ファンの奥に見える縦長の箱状のものが電源ユニットだ |