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桃井はるこ 夢の携帯博物館

第1回 NTT移動通信(NTTドコモ)・TZ-803B 携帯電話

2001年01月26日 03時28分更新

文● 編集部

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桃井はるこプロフィール      幼い頃からアイドル・アニメ・ゲームマニアで、高校在学中にパソコン通信を始める。98年、文化放送「小野坂・桃井の電脳戦隊モモンガー」にて憧れていたラジオパーソナリティに初挑戦、99年には初のテレビレギュラー番組、テレビ朝日系「D's garage 21」がスタート。音楽活動も実を結び、2000年5月24日には全曲自作詞作曲のマキシシングル「Mail Me」(キングレコード)を発表。月刊アスキーに「桃井はるこ新聞」を連載中。http://www.momoi.com/
NTT移動通信(NTTドコモ)・TZ-803B 携帯電話

木暮編集長 これ、懐かしいでしょ? 1989年発売のTZ-803B携帯電話、今から11年前の携帯電話です。

桃井はるこ すごーい!

木暮 これ、商品名が「携帯電話」っていうんです。これ以降に発売された携帯電話のことを、NTTドコモでは「ムーバ」と名づけています。カタログとか見ると製品名はみんな「ムーバ」になっているはず。

桃井 ムーバになる前の電話機ってことですね。ということは、「携帯電話のご使用はお控えください」って電車でアナウンスされますけど、これを使っちゃいけないってことなのかあ?

木暮 そうかもしれません(笑)。で、形の特徴は見ての通り。辞書みたいに大きいのですが、当時はこれでも画期的な小ささだったんです。曲面と平面がうまく構成されていて、じつにすっきりしたデザインでしょ? それから電池には手を通すベルトがついてるんです。



桃井 デザイン素敵です。それに、なんか持ちやすそう。

木暮 意外にグリップ感が良くて、いい感じなんですよ。

桃井 ホールド感がいいですよね。



木暮 ちなみに、このベルトがストラップに発展したと言われています。ストラップって、本当は携帯電話落下防止のために腕に通して使うものでしたから。

木暮 当時は携帯電話は大変高価なものでした。ですから、これを持つことがひとつのステイタスだったんです。これを持っている人っていうのは、お金持ちか政治家くらいでしたね。



桃井 89年頃というと、私は小学生だったんですけど、六本木に遊びに行った時にかけてる人を見かけましたね。

木暮 なんと! 六本木に遊びに行く小学生(笑)

桃井 持っている人は、すっごく誇らしげに「今アマンド前に~」って電話をかけているの。あと、秋葉原のジャンク屋で最近まで、なぜかこの電池部分だけ大量に売っていましたね。この電池が必要な人って、まだいるのかな?



桃井 メモリーダイヤルはついているのですか?

木暮 今の携帯電話のように、名前を登録するものではなく、あくまで数字に割り当てる「短縮番号」みたいなものでした。件数もほんのちょっと。

桃井 友達が少ない人だったら、それでもいいけど。

木暮 文字入力することもないので、数字キーにABCとかって書いてないでしょ?

桃井 だからすっきりしているように見えるんだ!



桃井 この「F」っていうボタンは「機能(ファンクション)」ですか?

木暮 そのとおり。それから、「音量」っていうボタンをおすと、このアンテナのマークが、音量の大きさの表示になります。当然3段階表示。

桃井 おお! アンテナのマークで音量表示を代用してるんだ。かっこいいな、表示もデジタルっぽくて。

木暮 こちらのボタンは受話音量。まあ、古い携帯電話でもこんなことができます。



桃井 これはどのメーカーが作ってたんですか? えいっ、電池カバーを開けちゃえ。あれ? メーカー名が見あたりませんね。

木暮 これは複数のメーカーが、すべて同じ形で作っていたのです。そしてあえて製造メーカー名も入れなかった。昔はそんなものでした。メーカー独自の形になったのは、これ以降のムーバからです。

桃井 だから、メーカー名は書いてないんですね。へえー、今は製造メーカーで選んだりするのにね。



木暮 ちなみに認定は「日本電信電話株式会社」で取ってるんですよ。ほら、書いてあるでしょう。

桃井はるこ 日本電信電話? あ、本当だ。

木暮 ほら、当時はまだNTTドコモ発足前でNTT移動通信という会社がサービスしていたのです。

桃井 グレーのツートンで、色も渋い、すごくがっしりしていて高級感さえ感じる。現在の携帯電話がみんなおもちゃに見えてきちゃうほど。昔の携帯電話ってなんだかすごくカッコイイ!

木暮 でしょでしょ!!!



携帯24 木暮編集長  携帯電話コレクターでもある。自宅には500台以上の携帯電話をコレクションする。


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