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CDRW-SX1610B

CDRW-SX1610B

2001年01月22日 22時45分更新

文● 内田

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CDRW-SX1610B

アイ・オー・データ機器

4万9000円

バッファアンダーランをほぼ100%防止する技術「BURN-Proof」を世に送り出した三洋電機が、2000年12月に業界最速の書き込み性能となる全周16倍速書き込みのドライブ(もちろんBURN-Proof搭載)を発表している。アイ・オー・データ機器「CDRW-SX1610B」は、この三洋電機製ドライブを採用した、SCSI外付けタイプの製品だ。

CLV方式書き込みの採用により
書き込み速度の最速記録を更新

 CD-R/RWドライブへのデータ転送の遅延により「書き込むデータ」がバッファメモリ内になくなってしまい、書き込みが中断することで発生するエラー、バッファアンダーラン。これをほぼ100%の精度で防止する技術「BURN-Proof」をリリースして、一躍注目を集めることとなった三洋電機は、2000年12月に、このBURN-Proofを搭載したドライブとしては3世代目にあたる「CRD-BP4(SCSIタイプ)」および「CRD-BP1400P(ATAPIタイプ)」の2機種のOEM出荷を開始した。それを受け、BURN-Proof対応の三洋製ドライブをこれまでにも採用しているアイ・オー・データ機器が、さっそく最新ドライブを搭載した新製品「CDRW-SX1610B」をリリースした。

 CDRW-SX1610Bは、ドライブにCRD-BP4を採用する。このドライブの最大の特徴は、何といっても現在最速となる全周16倍速書き込みを実現したことである。これまで、書き込み最速の冠は、ヤマハ「CRW-2100」シリーズが保持していた。このドライブは12倍速で最内周に書き込みを開始し、そこから徐々に書き込み速度が上がっていき、音楽CDの再生時間に換算して約14分(約123MB)の地点で最大の16倍速書き込みに到達、以降の領域については16倍速のフルスピードを保つ、という「パーシャルCAV(角速度一定)方式」という書き込み方式を取っている。これに対し、本機に搭載されているCRD-BP4(CRD-BP1400Pも同様)は、メディア全域で16倍速での書き込みを行う「CLV(線速度一定)方式」が採用されている。つまり、最高速度の表記こそ同じ「16倍速」ではあっても、書き込み速度が常に一定(最高速なら16倍速)なので本機のほうがより高速、というわけである(ベンチマークテストの結果は次ページを参照のこと)。

 また、8MBの大容量バッファメモリを搭載しているCRW-2100シリーズに対し、本機のバッファメモリは12倍速以下のドライブと同じ2MBで、容量的にはかなり少ない。しかし、本機にはBURN-Proofが搭載されているので、少ないバッファメモリでもバッファアンダーランをほぼ確実に防止できるのだ。最低動作環境はなんとPentium-166MHz以上とされており、これだけ高速な書き込みが可能なドライブにしてはかなり低い設定だ。非力なマシンであっても16倍速書き込みが可能なのは、ひとえにBURN-Proofのおかげといっていいだろう。ただ、実際にBURN-Proofが機能した(バッファアンダーランが防止された)ときには、書き込みがほんの一瞬ではあるが一時停止するので(書き込み作業中、本体前面の「WRITE」LEDが一瞬消えたときが、“BURN-Proofが機能した瞬間”だ)、あまりにBURN-Proofが作動しすぎると、トータルの書き込み作業時間もそれだけ長くかかってしまう。そんな場合は、無理せず書き込み速度を1ランク程度落として12倍速(またはそれ以下)で書き込んでやったほうが無難だろう。

 そのほかのスペックは、CD-RW書き換えがCLV方式による10倍速、読み出し速度はCAV方式で最大40倍速、アクセスタイムは平均130ms(ランダムアクセス時)、インターフェイスはUltraSCSI/SCSI-2で、本体背面のコネクタ形状は高密度D-Sub50ピン×2(アクディブターミネータ内蔵、ON/OFF切り替えはスイッチで行う)となっている。ケーブルを交換することで、USBやIEEE1394、PCカード接続にインターフェイスを変更する、アイ・オー・データ機器独自のマルチインターフェイス対応規格「i・CONNETCT」には対応していない。付属ソフトは、ライティングソフト「B's Recorder GOLD」とパケットライトソフト「B's CLiP」(ともにビー・エイチ・エー)の2本。価格は4万9000円となっている。

本体背面。電源スイッチの下に2個ならんだスイッチは、上段がSCSI-ID設定、下段がアクディブターミネータのON/OFF。

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