米オラクル社は17日、オンラインサービスを通じて協調型BtoB環境を提供する総合的なパートナーシッププログラム“Oracle Exchange Partner Initiative”(OEPI)を発足すると発表した。併せて、企業の従業員、顧客、パートナー、サプライヤーに至るオンラインコラボレーションを実現するソフトウェアアプリケーション群を発表し、『Oracle E-Business Suite』を拡張する。
OEPIに参加するパートナー群は、世界中のOracle Exchangeオペレーター、サプライヤー、バイヤーを完全に統合した付加価値サービスを提供するという。今回の発表時点で、独立系ソフトウェアベンダー、コンテンツプロバイダー、金融機関、物流システムベンダーなど、30社以上のパートナーがOEPIへの参加を表明しているという。
Oracle Exchangeのプラットフォームは、これらのパートナーのサービスと組み合わせることで、社内の業務プロセスと企業間のビジネスの流れを完全にシームレスに連携できるという。参加ユーザーは、パートナーの製品・サービスを使用して、企業ごとのビジネスプレイスやポータルを構築し、販売や計画、供給情報の参照などに利用できる。
同社のエグゼクティブバイスプレジデントのSandy Sanderson氏は「OEPIは本格的なBtoB取引のためのオープンな商取引基盤だ。パートナー各社の統合されたサービスと、Oracle Exchange、Oracle E-Business Suiteとの組み合わせで、顧客はBtoBサービスを利用できる」と述べている。
パートナーが提供するBtoBプロセスは、金融関連のBtoB取引の提供、バイヤー/サプライヤー/マーケットプレイス運営者の業務やサービスの効率向上のためのサービス構築、BtoBのプロフェッショナル向けのもの、マーケットプレイス利用者向けサービスの提供の4つのカテゴリーに分かれている。なお、パートナーのサービスは、同社のマーケットプレイス“OracleExchange.com”でも、参加ユーザーに提供される。
また、今回発表されたアプリケーション群は、多数対多数のコラボレーション環境を実現するもの。異なるシステムを持つ企業の取引を結びつけてコラボレーションなどを提供する『Oracle Supply Chain Exchange』、荷主や運送業向けのマーケットプレイスの構築を可能とする『Oracle Transportation Exchange』、製品開発向けマーケットプレイスを提供できる『Oracle Product Development Exchange』、設計/計画/物流などのビジネスのサイクルを一貫して支援する『Oracle Exchange Marketplace』で構成される。なお、日本での対応は未定。