米スターディーエスエル社の日本事務所とシスコシステムズ(株)は12日、DSL回線を用いたビデオオンデマンド(VOD)サービスの試験運用を、スターディーエスエルがシスコシステムズから支援を受けて実施すると発表した。
スターディーエスエルが試験運用するVODサービスは、同社が独自開発したコンテンツ配信プラットフォーム『MEDDSS(Most Efficient Data Delivery System)』と、配信コンテンツをテレビで試聴するためのセットトップボックス(STB)を用いたもの。シスコシステムズは、DSL機器などを提供することで、同サービスの試験運用を支援する。スターディーエスエルは、既にNTT東日本に対して、局舎へのDSL装置の設置/相互接続などの申請を行なっており、許可が下りしだい、試験運用を開始するとしている。
なお、スターディーエスエルは、2000年7月に設立された企業で、ブロードバンドに特化したコンテンツ配信システムとして、MEDDSSを開発した。MEDDSSは、VHS品質の映像をフルスクリーンで試聴可能なVODサービス用のシステムで、データの送受信、課金、顧客管理、セキュリティーなどの機能を統合したもの。中央/中継/配信の3層のサーバーを樹形的に配置し、コンテンツの人気度に応じてコンテンツの蓄積状態を最適化し、データの伝送コストを抑えるという。また、専用のSTBは、付属のキーボードやリモコンを使用することで、パソコンなしにテレビ画面からインターネットに接続できる。