メディアクエストより1月26日に発売予定の「キング オブ アーデニア~魔導王国の夜明~」は、ファンタジー世界を舞台にしたリアルタイムストラテジーだ。プレイヤーの役割は、王国の統治者として敏腕を振るうことにあるが、その内容はゴブリンやトロールといった敵対勢力の壊滅のほか、アイテムの探索やさらわれた王子にふっかけられた膨大な身代金をこしらえたりと、バリエーション豊かなシナリオが楽しめる。
報奨金を目当てに行動するユニット達
最高までレベルアップした城の様子。城はレベルアップすると宮殿の兵士の登場や、神殿の建設が可能になるなど、お金に見合った見返りがあるぞ。 |
これまでのストラテジーといえば、自分が生産したユニットを思い通りに操って戦略を立てられるところにその醍醐味があった。しかし、ファンタジー世界を舞台にした「キング オブ アーデニア~魔導王国の夜明~」はその辺の事情が異なる。プレイしてみればすぐにわかることだが、ギルドで作成(召集)したユニットは、プレイヤーの思い通りには動いてくれないのだ。ではどうすればいいのか。そこで登場するのが、黄金色の憎いヤツだ。探索したいところに報奨金の旗を立てることで、それを知ったユニット達がお金目当てで行動してくれるというわけだ。特定のモンスターを倒したいときにも、そのモンスターに旗を立てれば自然とユニットたちが集まってくるという仕組みだ。
これがユニット達の動機づけとなる褒賞の旗。お金は建設やパワーアップにあらかたつぎ込むことになるため、褒賞金は普段100~200Gold。が、最大の敵出現で大奮発の600Gold。わらわらと集まってくるユニット達が頼もしい。 |
ユニットは3種類に分かれている。戦闘ユニットである「ファイター」「シーフ」「レンジャー」「プリースト」はそれぞれのギルドを建設することで雇うことが可能になる。「ドワーフ」「エルフ」「ノーム」といった種族たちは、建物の建築や宿屋での娯楽奉仕といった雑務を行うが、戦闘への参加も可能。これらは家を建ててやることで雇うことができるが、彼らはお互いに仲が悪く、協力が得られるのは1種族のみとなっている。そして最後に非戦闘員である「農民」や「収税吏」が存在する。彼らは城のレベルを大きくすることで増員が可能だ。
探索が日常仕事のレンジャー「ヴァンドン・パスファインダー」さん25歳独身。レンジャーがいると褒賞の旗を立てなくても勝手にマップを探検してくれるので便利。 |
戦闘ユニットたちは自分勝手にマップ上をうろついて探索をしたり、近くのモンスターを倒してゴールドを得ることで生計を立てている。レベルアップも自動的にするが、素のままの状態で戦う彼らは、ちょっと強い敵に会うとたちまち逃げ出してしまう。こうした探索行動の結果、時に特殊アイテムを発見することもあるが、それを待っていてもしょうがない。プレイヤー自身がユニットを強化する建物を建築してあげるわけである。たとえば鍛冶屋ではより強い鎧や武器の開発、書庫では新しい魔法の開発という具合に、建築物でプレイヤーが開発を行えば、ユニットたちはそれぞれの懐具合と相談し、自発的にそれらを購入してパワーアップしていく。また辺境へと冒険に出て、ヒットポイントを減らしたユニット達が立ち寄れる宿屋や、交易所の建設も欠かせない。建物をレベルアップさせることで、利用するユニットが新しい魔法が使えるようになったり、より強力なアイテムの売買ができるようになる。敵方も時間が経つに連れてより強力なモンスターで攻め寄せてくるので、建設は早い段階から積極的に進めていきたい。
魔法ギルドのレベルアップの様子。この塔からも強力無比な魔法を撃つことができる。 |
さらに重要なプレイヤーの仕事として税金の徴収がある。ユニットに支払う報酬、建設や建築物のレベルアップ、新たなアイテムの開発などはすべてお金が必要で、初期費用ではなかなかレベルの高い設備まで手が届かない。税金は収税吏が民間人の家や建物などを巡回して徴収する(予断だが、彼がモンスターにやられるとせっかく徴収したお金がパーということにもなりかねないので、気をつけられたし)。が、その額もたかが知れている。そこで市場や交易所などを建設することでお金の循環を良くし、国の経済を発展させていくことが重要だ。これらの建物からは巨額の税金が発生するのでぜひ早いうちの建設をお勧めする。さらに市場を開発することによって「ヒーリングポーション」や「守護の腕輪」などのアイテムが店頭に並ぶが、いよいよ街が発展してくると、下水の入り口から鼠やワーラットがでてきたり、ユニットがある一定数以上死んでしまうと墓場ができ、アンデッドが街を襲うこともある。またエルフの館や賭博場などは、ユニットたちの娯楽施設となる一方で、税収の減少につながってしまう。
魔法使いギルドから直接魔法が唱えられる。レベルが高ければ高いほど強力!! 画面はライトニングストーム(レベル3)。 |
このような彼らの仕事を阻害する建物/イベントが自然発生するところに独特のおもしろさが味わえる。よりよい王国運営のために仕事は山のようにあるのである。街を発展させていくというところをプレイしていくと「Sim City」のような感じも受けるかもしれない。ユニットたちを思いどおりに動かせないもどかしさをこらえつつ、国の流れを自分で作っていくところがこのゲームの肝なのだ。
開発元 | Hasbro Interactive |
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発売元 | メディアクエスト |
問い合わせ先 | 03-5805-3629 |
価格 | 8800円(1月26日発売予定) |
対応OS | Windows 95/98/Me+DirectX 7 |
CPU | Pentium-166MHz以上(同-233MHz以上を推奨) |
メモリ | 32MB以上 |
ビデオ | 800×600ドット/6万色以上 |
HDD | 300MB以上 |
CD-ROM | 4倍速以上(起動時必須) |
マルチプレイ | 最大4人までの通信対戦(DirectPlay対応) |