いくつかのショップで12月中旬の発売が予告されていたELSAのワークステーション用ビデオカード「Gloria III」が、予定より若干遅れてこの週末に登場してきた。あわせて廉価版の「Synergy III」も現れている。
世界で唯一のQuadro2 Pro搭載カード
USER'S SIDE本店ではかなり前からGloria IIIのデモを行っている。気になる人は行ってみるといい |
Gloria IIIは、Nvidia製のワークステーション用ビデオチップ「Quadro2 Pro」を搭載。ELSAはグラフィックワークステーション向け分野でNvidiaと提携してQuadro2 Proカードの独占販売権を得ているため、これが世界で唯一のQuadro2 Pro搭載ビデオカードということになる。
同製品は350MHz駆動の内蔵RAMDACと64MBのDDR SDRAMを搭載。メモリチップにヒートシンクが貼られているため詳細は不明である。D-Sub15ピンとDVIの両端子を持ち、アナログ出力時には32bitフルカラーで最大2048×1536ドット、リフレッシュレート85Hzを実現する。デジタル出力時には1280×1024ドットまでの解像度に対応。描画速度は3100万ポリゴン/秒で、テクスチャフィルレートは10億ピクセル/秒。Open GL(Windows 98/NT4.0/2000)、DirectX 3(Windows NT4.0)、DirectX 7(Windows 98/2000)、XFree86(Linux)をサポートする。また、「AUTOCAD 2000」「3D Studio MAX/VIZ R3.x」にそれぞれ最適化されたドライバソフトや、ソフトウェアDVDプレーヤ「ELSAmovie」を同梱する。
TwinView対応が魅力のSynergy III
Synergy IIIは、Quadro2 Proの廉価版であるQuadro2 MXRを搭載するビデオカード。GeForce2 GTS/Ultraに対するGeForce2 MXと同じ位置づけと考えていいだろう。GeForce2 MXと同じく、2台のモニタに映像信号を出力する機能“TwinView”に対応している。端子はD-Sub15ピンとDVIの2つだが、DVIとD-Subの変換ケーブルが付属しているので、アナログモニタ2台への出力も可能だ。
内蔵RAMDACは350MHz駆動で、メモリにはHyundaiのSDRAMを32MB搭載。基板上のプリントからすると動作クロックは183MHzであるようだ。。描画速度は2500万ポリゴン/秒で、テクスチャフィルレートは4億ピクセル/秒。対応解像度、対応API、付属ソフトウェアはGloria IIIと同じだ。
購入特典としてついてくるエンブレム |
2製品を入荷しているのはUSER'S SIDE本店、T-ZONE.PC DIY SHOP、CGiN秋葉原、OVERTOP、高速電脳、コムサテライト3号店で、価格はGloria IIIが12万8000円、Synergy IIIが4万8000円と、全店横並び。
【取材協力】