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真実のおでん缶(後編)

2000年12月08日 22時14分更新

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なんと! 味噌味おでん缶も考えた!?

――ヤング(死語)世代に強くアピールするとなると、やはり次はテレビCFでは?

「いやいや、それではやり過ぎなんですよ。製造元である私どもがこういうのもナンですけど、おでん缶はニッチなところが魅力。目につくすべてのドリンク自販機で販売されていたら、せっかくの個性がスポイルされてしまう。『どこそこの自販機にて、我、おでん缶を発見せり!』なんて、口コミで広がっていくのが正しい在り方だと思っております。ですから、新作『牛すじ入』が関東に初上陸した時、どのように広がっていくか今から楽しみなんですよ」

――しかし、「つみれ入」「牛すじ入」となると、他のバリエーションへの期待が膨らみますね。どうですか、名古屋風に味噌味なんて?

「味噌味おでん、じつは試作・試食をかなりやってみたんです。でも、結局はダメなんですよ。その理由は、まず第一に手が汚れるということ。ほら、おでんを食べるための串がダシに浸かってるでしょ。味噌のようにドロッとしてると、手がベタベタになってしまうんです。そして第二に味が濃厚だということ。塩味が強くて、しかもさらっとしてないから、ダシを最後まで飲み切れないんですよ。それに、たとえば駅で販売していて、ちょっとつまずいてダシを人にかけちゃった場合、味噌だと絶対に許してもらえないような気がする(矢部注:と伊藤さんは、確信の顔で力強く断言した)。私も生粋の愛知県人ですから、ぜひ発売したかったんだけどねえ」

――たとえばおでん缶の上部に、小さな袋入りのカラシや味噌を付けてみては?

「それも検討しましたけど、なにしろ自販機で暖めて販売してるでしょ。熱で味が変質してしまう可能性があるんですよ。そのほか自販機の側面に専用のカゴを付けることも考えましたが、販売店の管理の難しさや衛生の面でNG。なにかいいアイディアがあり、そして皆様からのリクエストが多ければ、本当に『味噌味おでん缶』を発売したい考えはありますが」

――ということは今後、「おでん缶」シリーズとして大幅に展開していく可能性は?

初期のおでん缶にはこんな印刷があった! 「串ざし」という表記がいいアジ出してます

「このおでん缶は我々にとって、難産の末に生まれた子といいますか、今のように皆様のご愛顧をいただけるまでにはとても長い時間がかかっております。だから、大事にね、育てていきたいんですよ。ポッと思いつきで新製品を出すのではなく、じっくり吟味して、皆様に長く愛される高品質なモノだけを加えていきたい。ご質問に即イエスとは言えませんが、けっしてノーでもないのです。我が社のおでん缶を、今後も温かい目で見守っていただけたらうれしいですね」

ということで、本当に貴重かつレアな情報をゲットできた。 正直、おでん缶がここまでクリエイティブ・スピリッツに満ちた確信の産物であろうとは予想だにしなかった。しかし、なにより一番驚かされたのは「お客様の要望で牛すじ入おでん缶を発売した」ということ。我々のリクエスト次第で、ニューテイストのおでん缶がロールアウトされるのである!! もはや黙って手をこまねいている場合ではないだろう。

一家にひと缶おでん缶。
防災グッズにおでん缶。
晩酌メイトにおでん缶。
何はなくてもおでん缶。
ガンガン買って、ドンドン食べて、バンバンメールして、 自分好みのニュー・テイストを世に送り出そう!

と、キレイにまとまったところで、この稿を終えようかと思ったんだけど、皆様からのすさまじい大反響、そしてなにより、ぼく自身のバーニングしてしまった好奇心が収まりつかない。規定の文字数をはるかにオーバーしちゃいますが、こんどは秋葉原のチチブ電機さんに突撃取材。「おでん缶、実際どれほど売れてるのよ?」という販売店における生のボイスをリポートしちゃいまっせ! 



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