このページの本文へ

Pentium 4リテール品が販売開始!1.5GHzの価格は13万円前後

2000年11月24日 10時56分更新

文● Jo_kubota

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 11月21日、ついにPentium 4が解禁となった。すでにフライング販売がアキバでは行われていたがインテルの正式発表はこの日だった。アキバの複数のショップではPentium 4の販売を知らせるポップが店頭を賑わせ、次世代プラットホームが登場したことを実感できた。

TWOTOP1号店のビルの外に張ってあった手書きのポップ。
これもTWOTOP1号店。ポップにひかれて5Fへ上がってみると、なんとリテールの中身が展示されていた。価格は1.4GHzが9万6800円、1.5GHzが11万9800円
お隣のOVERTOPは綺麗に印刷されたポップて対抗。こちらは1.4GHzが10万4800円、1.5GHzが12万4800円
PCiN秋葉原でも10万8000円(1.4GHz)と12万8000円(1.5GHz)で販売開始

Pentium 4リテールボックスの中身は?

 さて、気になるPentium 4ボックス版の中身であるが、高速電脳の協力により知ることができたのでここに披露しておこう。まずパッケージはオレンジベースのもの。従来の青基調から一転して赤基調に変わった。続いて目を引くのはCPUの形状である。コアの部分は金属のヒートパネルに覆われている。この形状ならばAthlonなどで起きている「コア欠け」による事故などは少ないと思われる。

Pentium 4-1.5GHzのリテールボックス

 そして今回最大の目玉はPC800仕様の64MB/NonECC/RIMMが2本同梱されている点だ。ところが64MBが2枚で128MBというのはいささか少ない気がする。Pentium 4を唯一動作させることができるi850チップセットではD.RAMBUSを2チャンネル装備し1チャンネルあたり2枚のRIMMを接続することができる。よって多くのPentium 4マザーではRIMMスロット4本、2バンク構成となり、メモリ増設は必ず2枚単位となる。

同梱されているSAMSUNG製RIMM

 また、このパッケージには非常に懐かしい製品がバンドルされている。それは注射器に入っているグリスである。これはMMX-PentiumやPentiumProのボックス版に付属していたがSlot1時代の到来と共にボックス版からは削除されたアイテムだ。最近のFC-PGAのCPUでもヒートシンク側に熱伝導シートが貼られておりグリスは添付されていない。Pentium 4でこの注射器グリスが復活したのは排熱が熱伝導シートでは追いつかないことをインテルが認めたと解釈してよいだろう。つまりかなり高熱になることが予想される。この他にはおなじみのPentium 4エンブレムが同梱される。

これがPentium 4ボックス版の中身。同梱されているRIMMはPC800/64MB2本、市販のはじまったSANYO製と同等のCPUクーラー。その他、グリスの入った注射器、エンブレムが付属する

Pentium 4をとりまく状況は?

 マザーボードはインテルとASUSTeKの製品が販売されているが、一部のショップで極少量販売されたASUSTeKの「P4T」は既にどこも売り切れている。それに対しインテル製の「D850GB」は割と豊富に出回っているようだ。豊富といってもほぼCPUと同数しか手に入らないとショップ関係者は話す。この為D850GBはCPUとのセット販売が基本となっておりマザーボード単体での販売はもう少し時間がかかるようだ。既にフライング販売されたPentium 4も含めると現時点ではマザーが不足している状態となっている。この状況は月末まで続くと思われるが12月に入れば各社からi850を搭載したマザーが続々登場する予定だ。今のところASUSTeKに次いでMSIやGigabyte製マザーが出回るのではないか、と言われている。ASUSTeKのP4Tもかなり品薄だが12月に入ればある程度出回るとショップ関係者は話す。

 電源ユニットだがPentium 4ではATX2.03のオプションであるATX12V対応電源が推奨とされている。このATX12Vに対応した電源は非常に限られており出回っている数も少ない。Pentium 4対応を表明しているわけではないが、ATX12V対応電源として単体で出回っているのはSeventermのST300BL(300W)とENERMAXのブルーの箱に入ったEG351P-VE(350W)、EG451P-VE(450W)、EG651P-VE(650W)である。

 ところがこのATX12Vに対応していない普通のATX電源でも動作するとテストをしたショップ関係者は話す。その一方でやはり動かない電源もあると言う。よって確実に動かすにはATX12V対応電源が必須のようだ。

 ケースはどうなのだろうか。Pentium 4システムでは超重量級のCPUクーラーを固定する穴がケース側に開いてる必要がある。この問題を回避する為、ASUSTeKのP4Tでは普通のケースに対応させる金属製のオリジナルフレームまで用意しマザーに同梱している。しかしインテル純正のD850GBではPentium 4対応ケースが必要となる。今のところ明確に対応をうたっているのは星野金属工業(ソルダム)の発売されたばかりのケース、MT-PRO2200のみである。ところがこのケースに付属する電源は普通のATX電源であり、あるショップのテストによるとPentium 4システムが起動できなかったと言う。

 今後、Pentium 4対応のケースが増えてくると予想されるが購入する際にはケースのレイアウトが対応なのか、電源が対応なのか、よく確認する必要があるだろう。

Pentium 4の価格

 現在のところ価格は1.4GHzが11万円前後、1.5GHzが13万円前後となっている。D850GBとのセットはプラス3万円というのが今の相場のようだ。Pentium 4発売による他のCPUの価格だが、今のところ影響は全くないようだ。ショップでもPentiumIIIとPentium 4は別物という認識が強く、少なくても同列として扱われていない。

【関連記事】
【取材協力】

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ