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DynaBook DB65P/4MC

DynaBook DB65P/4MC

2000年11月20日 11時09分更新

文● 佐久間

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DynaBook DB65P/4MC

東芝

オープンプライス

東芝の主力ノート(型番でPAから始まるシリーズ)の中でも最上位モデルにのみ搭載されていた「CD-RW&DVD-ROM」のコンボドライブが、普及価格のモデルにも搭載された。この秋モデルではスピーカを強化した新筐体を採用しているので、その音質も含めてレビューする。

ノートPCに嬉しいコンボドライブ

 G/H/Bキーの中央にスティックタイプのポインティングデバイス「アキュポイントII」を採用するDynaBook PAシリーズの中でも、CD-RW&DVD-ROMのコンボドライブ(東芝製SD-R2002)を内蔵するのは最上位の「DB70P/5MC」と本機種「DB65P/4MC」の2つだけだ。

 ちなみに、ノートPCに内蔵できる12.7mm厚のCD-RW&DVD-ROMコンボドライブは、11月20日現在で東芝のほかには松下(九州松下)の「UJDA710」しかない。デスクトップPCと違い、機能拡張の手段がUSBかPCカード経由に限られるノートPCでは、最初からCD-RWとDVD-ROMが使えるコンボドライブは大きな魅力となるだろう。

 そのコンボドライブのスペックだが、CD-R書き込みとCD-RWの書き換えは4倍速で、読み出しはDVD-ROMが6倍速、CD-ROMが24倍速となる。デスクトップ用では、すでに8~10倍速のCD-RWドライブが登場していることを考えるとやや控えめなスペックだが、ノート用(ポータブルタイプ)のCD-RWでは4倍速書き換えが現在の最高クラスだ。

カバーを開けるノッチの両サイドにバスウーファが並ぶ。

 コンボドライブ以外に目をやると、筐体デザインが従来モデル(PAシリーズ)から一新されているのに気がつく。明るいメタリックシルバーとダークグレーの2トーンだが、とくにメタリックシルバーが強調され、すっきりした印象を受ける。カラーリングだけでなく、スピーカシステムも変更されており、従来よりも低音を強調するバスウーファが前面に設けられ、DVD-Videoなどを再生する際に迫力あるサウンドを聞かせてくれる。このバスウーファには液晶とキーボードの間(ヒンジ部分)にあるスイッチを押すと120~300Hzの低音が2倍に増幅されるバスブースト機能が用意されている。ちなみに、バスブーストの動作中を示すLEDは持ってないが、Windows Meが起動中であればタスクトレイのアイコン(BASSの文字色)で動作状況が表示される。



本体背面。背面にはカバーがなく、各種端子が並ぶ。2000年夏以降の製品から、東芝ではシリアルポートを省略し、代わりにUSBを2つ標準装備にしている。さらに、LANとモデムを両方内蔵だ。

 実機を使っていくつかのDVD-Videoタイトルを再生してみたが、同じDVDドライブ搭載のDynaBook「DB55C/4DA」と比べると、コーミングノイズ(エッジが櫛状に見える)はほとんど見られず、小さな文字のにじみもない、極めて鮮明でハイクオリティな映像が楽しめた。音のほうも、キーボード上部のステレオスピーカと前面のバスウーファが存分に威力を発揮し、普通のノートPCのスピーカとは桁違いの聞き心地だ。

 さらに、より迫力あるサウンドを求める向きには、本体背面にあるS/PDIF(丸端子の光出力)を経由して5.1ch対応システムに接続することもできる。



DVDソフトはMediamaticsの「DVD Express」を採用。「WinDVD」に比べると、スロー再生やコマ送りなど、機能が少ないものの、SavageIXとの組み合わせての画質は極めて良好だ。

 また、本機種ではTVでDVD-Videoを楽しむのもDB55C/4DAより簡単にできる。付属のビデオケーブルでTVと接続し、ディスプレイプロパティの詳細でTFT/TVへの同一画面表示を選ぶか、TVのみ出力に切り替えるだけだ。ただし、TVに表示可能な解像度は640×480ドットまででそれ以上は仮想スクリーンになる。そのため、解像度をデフォルトの1024×768ドットから640×480ドットに変更する必要がある。あとは、DVD再生ソフト(Mediamatics DVD Playerがプリインストール)を起動、再生するだけだ。

 今回は試作機で評価を進めたため、ベンチマークテストは割愛するが、DVD-Videoを再生したり、ビジネスソフトを使いつつWindows Media Player7でMP3を鳴らすといった使い方には十分なパフォーマンスを発揮してくれる。ただ、アプリの切り替えなどに少し引っかかる場合があるので、ふところ具合に少しでも余裕があるなら、購入時にメモリを128MBまで増設しておくことをお勧めしたい。

 価格はオープンプライスで、店頭での実売価格は26万円前後となっている。



ヒンジ部分には、液晶を閉じた状態でもCDプレーヤまたはMP3プレーヤ(ソフトはWindows Media PlayerかLIVE MEDIA PLAYERを選択可能)が起動、操作できるワンタッチボタンが並ぶ。
本体左側面。FDDの奥(左)にPCカードスロットが位置する。SCSIインターフェイスなど、ケーブルをつなげるPCカードを使っても邪魔になることはないだろう。
本体右側面。オーディオ端子と3軸ピンジャックのTV出力端子、ボリュームつまみ、それにCD-RW&DVD-ROMのコンボドライブが並ぶ。
本体底面。HDD、メモリスロットはいずれも底面のカバーを外すだけでアクセスが可能だ(HDDの交換は動作保証外)。モデムとLANはMiniPCIのカードで実装している。
CPU Mobile PentiumIII-650MHz
メモリ 64MB
液晶 14.1インチ
解像度 1024×768ドット/フルカラー
HDD 20GB
CD-RW&DVD-ROM R4倍速/RW4倍速/DVD6倍速/CD24倍速
通信 モデム/LAN
サイズ 328(W)×273(D)×38.9~42.9(H)mm
重量 約3.3kg
OS Windows Millennium Edition
Officeアプリ Microsoft Office 2000 Personal(SR-1)

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