NECのCRTをセットとする低価格モデルの新製品は、AMD製CPUのDuronを搭載した省スペースタイプで登場した。Intel製CPUにまったく引けを取らないDuronのパワーに、エントリーモデル以外の全機種にCD-RWドライブを装備。お買い得度の高さは抜群だ。
Duron効果で
低価格マシンとも思えないCPUパワー
まず、このDuronを説明しておくと、2次キャッシュがAMDの主力CPUであるAthlonの256KBから64KBに減っているものの、基本的にはAthlonとほぼ同等の構造を持っている。そのため、Athlonの強力なCPUパワーが受け継がれており、Intelの低価格CPUであるCeleronはもちろん、PentiumIIIと比べても、同クロックでのCPU性能でほとんど引けを取らない。本機を含むVALUESTAR Lシリーズの場合、主な利用用途はインターネットやワープロなどがメインになるだろうが、そのような用途ではこのDuronのCPUパワーは十分以上のものであり、CPUそのものに不満を感じることはまずないはず。もし、Windowsの動作速度に不満があるなら、最近では少なめに感じる64MBのメモリ容量を増設する方向で考えるのがいいだろう。ちなみに同機にはPC133タイプのDIMMが搭載されているので、増設時にはこのタイプのDIMMを間違えずに購入する必要がある。
CPUとメモリ以外の基本的なスペックとしてはHDDは30GBで、ビデオ機能はマザーボードにオンボードでAGP接続されているNvidia Vantaと16MBのビデオメモリによって表示している。Nvidia Vantaは、最新の3Dビデオカードと比べると、その性能は比べるべくもないが、チップセット内蔵タイプのビデオ機能に比べれば一段上の3D性能を持っており、軽めの3Dゲームなら十分楽しむことができるはずだ。
省スペース型のボディには、モデム、サウンドなどの各機能のほか、2基のPCカードスロットとPCIスロットも1つ空きを持っており、拡張性には特に問題がない。また、CD-R書き込み8倍速のCD-R/RWドライブを内蔵しているのが本機の大きな特徴で、プリインストールされているCD-Rライティングソフト「Easy CD Creator 4 Standard」を用いてCDを作成できる。CD-R/RWドライブは、オリジナルの音楽CDを作成したり、HDDのデータをバックアップしたりと、これ1台でPCの使い道を大幅に広げてくれる便利な周辺機器なので、低価格モデルであるVALUESTAR Lシリーズにまで内蔵されるようになった意義は大きい。
下位モデルは10万を
大きく切っているショップも
VALUESTAR Lシリーズには、今回紹介したVL700R/57D以外にも、Duron-600MHzを搭載する「VL600R/55A」「VL600R/55AR」、同700MHzを搭載する「VL700R/55D」の計4機種用意されている。セットのディスプレイは、VL700R/57Dのみ17インチCRTで、他はすべて15インチCRT。エントリーモデルのVL600R/55Aのみ、CD-RWドライブの代わりに40倍速CD-ROMドライブが搭載され、HDDも他の機種の30GBに対し20GB、さらにVL600Rの両機にはOffice 2000もプリインストールされないものの、VL600R/55Aはショップの店頭では9万円を切る価格も見られるなど、純粋にインターネットを利用したいユーザーにお勧めだろう。他のモデルの実売価格は、VL600R/55ARが10万円弱、VL700R/55Dは13万円前後、VL700R/57Dが15万弱となっている。
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| PC内部には極めて小型のKT133搭載マザーボードが内蔵されている。ビデオはオンボードでAGPスロットは持たず、PCIスロットも空きは1本だ。 |
 | マシン前面に2基のPCカードスロットとUSBが1ポート用意されているので、拡張性はそれなりにあると言っていいだろう。 |
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| CPU | Duron-700MHz |
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| メモリ | 64MB |
| ビデオ | NVIDIA Vanta |
| HDD | 40GB |
| CD-RW | R8倍速／RW4倍速／CD32倍速 |
| 通信 | モデム |
| OS | Windows Millennium Edition |
| モニタ | 17インチCRT |
| Officeアプリ | Microsoft Office 2000 Personal(SR-1) |
