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CASSIOPEIA FIVA 103S

CASSIOPEIA FIVA 103S

2000年11月20日 11時13分更新

文● 佐久間

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CASSIOPEIA FIVA 103S

カシオ計算機

オープンプライス

底面積21×13.2cm、B5ノートの約半分で1kgを切るミニノート、カシオの「CASSIOPEIA FIVA」がモデルチェンジし、Windows Millennium Editionをプリインストールした「FIVA 103S」として新発売された。新規追加されたプリインストールソフトや使いやすさへの工夫をつぶさに見ていこう。

サウンド、ビデオ、チップセットを統合した
多機能CPU「Media GX」

実際に使うシーンは、このように両手でポインティングデバイスを操作するか、ひざや机に本体を載せてキーボードを叩くことになる。親指でパッドを操作していると、裏側にも左右ボタンが欲しくなるが、設計的には厳しそうだ。

 ソニー「VAIOノート C1シリーズ」、東芝「Librettoシリーズ」、そしてカシオの「CASSIOPEIA FIVAシリーズ」に代表されるミニノートでは、CD-ROMドライブやFDDをオプション(外付け)にするなど、何らかのスペックを省略する代わりに携帯性を高め、さらに使い勝手を良くする機能を持たせることでそれぞれ個性的で魅力ある製品に仕上げている。

 FIVAシリーズでは、CPUをWindowsノートで一般的なIntel製ではなく、National Semiconductorの「Geode GXm(Media GX)」にすることで、構成部品を削減し、バッテリの長寿命化を図っているのが一番のポイントである。このMedia GXは、MMX命令をサポートしたx86系CPUであるだけでなく、ビデオ、サウンド機能、およびメモリやHDD(UltraATAには未対応)、各種I/Oコントローラ機能を合わせ持つ多機能CPUだ。動作クロックは前モデル「102S」の233MHzから300MHzに高速化されている。今回借用したのが試作機であるため、ベンチマークテストは行えなかったが、プリインストールアプリのいくつかを起動してみたところ極端に遅いという印象はなく、十分実用的な速度が得られると感じた(ただし、Windows Meに標準搭載されたWindows Media Player7の動作はかなり重い)。

 ビデオ機能は、2Dアクセラレータのみで、メインメモリのうち2MBをビデオメモリとして使用する(そのため初期出荷状態の64MBではメインメモリが62MBになる)。表示可能解像度は、内蔵の6.7インチ液晶には800×600ドット/6万色、オプションのポートリプリケータを使用して外部ディスプレイなどに表示した場合、1280×1024ドット/256色、または1024×768ドット/6万色表示が可能だが、フルカラー表示はできない。



本体前面。前面にヘッドフォン端子とHDDアクセス、バッテリ充電状況、電源ONを示すLEDが3つ並ぶ。

 サウンドは、内蔵スピーカがモノラルなのでメールの到着など、各種イベントに合わせてWAVEファイルを鳴らす目的に使われるケースが多いだろうが、ヘッドフォンをつなげばMP3などの音楽ファイルをステレオで楽しむことも可能だ。

 単純にスペックだけで比べると、他のミニノートより見劣りするかもしれないが、Windows Meを動作させるのに必要な機能を上手く組み合わせてコンパクトに仕上げている点は高く評価したい。



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