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インテル、Celeronに733/766MHz動作版を発表

2000年11月14日 21時13分更新

文● 編集部 佐々木千之

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インテル(株)は14日、低価格デスクトップパソコン向けの『インテルCeleronプロセッサ』の高速バージョンとして、733MHz版と766MHz版を発表した。1000個ロット時の価格はCeleron-733MHzが1万2340円、同-766MHzが1万8730円。

『インテルCeleronプロセッサ』733/766MHz

Celeron-733/766MHzはFSB66MHzで動作し、128KBのオンダイ2次キャッシュメモリーを備える。0.18μmプロセスで製造され、パッケージはFC-PGA(Flip Chip Pin Grid Array)のみ。今回のリリースによって、インテルCeleronのラインアップは、566/600/633/667/700/733/766MHzとなる。

このCeleron-733/766MHzは、未発表のまま、秋葉原のいくつかのパーツショップで1月以上も前から販売されるという事態となっていた。インテルの新プロセッサーの発表直前にはよく見られる現象だが、1ヵ月以上にも及ぶのはめずらしい。正式発表されたことで、多くの店に並ぶと見られるが、多くの買い物客でにぎわうこの週末、Celeron-733/766MHzはあまり話題とならないかもしれない。

というのも、今や秋葉原のパーツショップで話題のプロセッサーといえばAthlonやDuronになってしまっているせい。これらの店頭で最も目立つところにディスプレーされているのはAthlonやDuronで、それからPentium III。Celeronは脇に追いやられているというのが現状だ。その理由は、こうしたプロセッサーを購入する自作派から見て、Celeronの魅力が薄れてきたからである。かつて安くて速いともてはやされたCeleronだが、その座はすっかりDuronに奪われてしまった。

例えば今回発表されたCeleron-766MHzの価格は約1万9000円だが、Duron-800MHzは1万4000~5000円となっている。さらにCeleronのFSB66MHzに対し、Duronは200MHzと、動作クロックでもFSBでもDuronが優位にある。また、マザーボードまで見ると、Celeronが使えるマザーボードは現在Intel815Eチップセットを使ったものが主流で、その価格は1万5000~8000円程度なのに対し、Duronが使えるマザーボードは1万円前半とこれまたDuronに有利なのだ。さらにPentium III-800MHzの価格も2万2000~3000円とCeleronとの価格差が小さいことも災いする。今後FSBの100MHz化も確実視されているが、0.18μmプロセスで製造する限り、クロックはそろそろ頭打ち状態となる。

インテルは2001年第1四半期に0.13μmプロセスで製造したPentium 4を投入することを明らかにした。Pentium 4の価格も、それほど高くはならないという噂も流れている。デスクトップパソコン向けプロセッサーにおいて、インテルがPentium 4へのトランジションを急ぐとするなら、いまのPentium IIIとCeleronの関係を、Pentium 4とPentium IIIにそっくり移行するというのが、自然なようにも思えてくる。そのとき、Celeronはどうなるのだろうか。2次キャッシュメモリーが256KBのまま、プロセッサーシリアルナンバー機能を利用できなくしたPentium IIIを『Celeron 2』として発表し、Pentium IIIは消えるということもあるのかもしれない。

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