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デジキャス、12月1日に開始するBSデータ放送の番組内容を発表

2000年10月20日 19時44分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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BS独立データ放送の委託放送事業者である(株)デジタル・キャスト・インターナショナルは20日、同社が12月1日11時より放送を開始するデータ放送“デジキャス”(933ch)の番組内容を発表した。

BS独立データ放送“デジキャス”の番組画面。写真はアサヒビールの『アサヒ ワールドビアチャンネル』ページ

1日に2.4MB分の番組を放送

デジキャスは、1日の放送時間枠を、6時~12時、12時から18時、18時~翌0時、翌0時~2時の4つの時間帯に分け放送する。基本的に1番組は300KBで制作し、時間枠ごとに8番組を放送する。300KB×8番組=合計2400KB(約2.4MB)を、利用者側の受信機に内蔵されたキャッシュメモリーに送信、キャッシュメモリーにデータが蓄積されると、その時間帯の番組を楽しめるという仕組みとなっている。

データ放送は、放送規格上、受信機のキャッシュメモリーにデータをすべて記録させないと画面に表示できないため、受信直後はキャッシュが終了するまで一定の待ち時間(約30秒)が発生する。デジキャスでは、この待ち時間中に、占いやクイズなど簡単なコンテンツを表示し、利用者を飽きさせないよう配慮するという。

なお、受信機のキャッシュメモリー容量は、メーカーによってばらつきがあり、中には2.4MB未満のものもある。その際、キャッシュされなかった番組を利用者が選択した場合、その番組データを新規に受信することになるため、画面表示までに待ち時間が発生するという。

それぞれの番組は、デジキャスのデータ放送を利用したいという企業などの情報提供者が作成し、同社が放送する。なお、同社も自主番組を制作、放送する。放送される番組は、300KB容量でおよそ10~12ページの画面で構成される。風景写真は1枚につき40KB、人物写真は1枚につき13~14KB程度の容量で送信でき、複数の写真画像付きの見栄えのするコンテンツ画面を表示できるという。

通常ページのほかに、表形式でテキスト情報のみを一覧表示する“バイナリテーブル形式”表示画面も用意されている

1日に放送される番組数は、1番組に600KBを利用する番組もあるため、合計23番組となっている。データ放送の特徴である双方向サービスを利用する番組は、そのうち11番組。オンラインショッピングや資料の請求、アンケートに双方向サービスを利用するという。

さまざまな業種のメーカーが番組を提供

番組内容は、カゴメのオンラインショッピング番組『カゴメ健康直送便』、トヨタ自動車の車情報番組『Drive Your Dreams.』、アサヒビールの海外ブランドビール紹介番組『アサヒ ワールドビアチャンネル』、キヤノン電子の製品紹介番組『コンポからITへ』、ニフティのウェブとデータ放送の連携番組『ビーエスニフティ』、全国各地の祭りや出来事を紹介する富士通とキヤノンの共同番組『Life of Japan』など。同社の自主制作番組は、CD-ROM書籍を紹介する『デジタル本屋さん』、全国各地の名産品のオンラインショッピング番組『デジキャス物産展』など。

本日都内で行なわれた発表会で、同社代表取締役社長の岡正和氏は、「BSデジタル放送の特徴は双方向サービスにある。業務提携をしている隣接帯域の委託放送事業者であるBS朝日と共同で、“BSクラブ A and D”という会員組織を発足。事前に登録してもらうと、デジキャスとBS朝日の双方向サービスをすぐに受けられるという会員サービスを用意する」と説明。

同社代表取締役社長の岡正和氏

1番組あたりの利用料金は、時間帯やデータ容量、双方向サービスの有無によって異なるが、「地上波の番組と比べると、問題にならないくらいに安い」(岡社長)という。同社は、情報提供を希望する企業が多かったため、2001年4月に番組編成を行ない、時間枠を3時間ごとに変更、番組数を増やすとしている。

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