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【INTERVIEW】Network Solutions、多言語ドメイン名の説明会を開催

2000年10月19日 21時35分更新

文● ASCII24 Business Center 高島茂男

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米Network Solutions(以下NSI)は19日、都内において、国内パートナー企業を集めて多言語ドメイン名の登録についての説明会を開催した。

これは、レジストラのNSI(※1)が10月3日(現地時間)に、「.com」「.net」「.org」の中国語や日本語、韓国語ドメイン名の登録を10月中に受け付けを開始すると発表したことに基づくもの。(株)アスキーや(株)イーストアー、(株)クレイフィッシュなど12の国内パートナー企業に対して、多言語ドメイン名についての説明や実際の登録作業について、説明が行なわれたという。

※1 NSIは、ドメイン名の登録を受け付ける“レジストラ”と、ドメイン名の管理を行なう“レジストリ”の2つの側面を持っている。元々はNSIのみが「.com」「.net」「.org」のレジストラであったが、競争原理を導入するということで現在では世界に60を超えるレジストラ業者がある。NSIは、公正にビジネスを行なうために、レジストラ側とレジストリ側を厳密に区分し運営されている


日本担当Directorに多言語ドメインの取り組みを訊く

ASCII24 Business Centerでは、パートナー向け説明会のあとに、NSIの日本担当Managing DirectorのKazumi Baskin氏にインタビューを行なうことができた。NSIが行なおうとしている多言語ドメイン名の登録やその取り組みについて、話を訊いた。

Kazumi Baskin氏
[Q] 10月中に受け付けが開始されるということですが、具体的な日付や料金は決まりましたか?
[A] “いつから”、“いくら”ということは未定です。“10月”と発表しましたので、10月中には開始します。現在、ドメインの登録料は、1年間で35ドル(約3700円)ですが、個人的にはそれより安い料金になるのではないかと考えています。まだ、多言語ドメイン名を利用できるわけではなく、ドメインの登録を受け付けて、それを保管しておく段階ですから
[Q] 「.com」などのドメインで、多言語ドメイン名を利用したいという需要はあるのでしょうか?
[A] 現在、ドメイン名の登録のうち、40パーセント以上が米国外からの登録となっています。2003年には、これが逆転するのではないかと予測しています
[Q] 今回は登録の受け付けということですが、多言語ドメイン名をちゃんと利用できるようになるのはいつでしょうか?
[A] 来年になります。テストベットで、インターネットのルートシステムに大きな負荷がかかるようだと最悪の場合には中止ということも有り得ます。メールなどのアプリケーション側の整備も必要です
[Q] (社)日本ネットワークインフォメーションセンター(以下JPNIC)が予定している「汎用JPドメイン」との違いはどこでしょうか?
[A] 日本語に限らず、中国語や韓国語も登録できるという点です。将来的には、アラビア語やポルトガル語、スペイン語なども検討しています。申請には優先制度はなく、従来通りの先願制で受け付けます
[Q] 優先制度は必要ありませんか?
[A] 必要ありません。サイバースクワッティングといった問題は、紛争処理の手段で解決できます
[Q] JPNICの汎用JPドメインでは15文字までとなっていますが、NSIの多言語ドメイン名ではどうですか?
[A] アスキーキャラクターで63文字までという制限を、2か3で割ったぐらいを考えていただければいいと思います。20~30文字程度ということになりますか
[Q] 使用できる文字について教えてください
[A] 全角の平仮名と片仮名、漢字です。半角文字を併用することはできません。全角のアルファベットや数字、記号の使用を認めない方向で検討していますが、使用できるようになるかもしれません
[Q] ありがとうございました

現状では、多言語ドメイン名を登録することができるようになるだけで、まだそれを実際に利用することはできない。英語を翻訳して中国語や日本語、韓国語の利用価値のあるドメイン名を押さえておこうという動きもあるようだ。「まだ利用できないから登録しない」とするか、「先願の優位を最大限利用する」かは、あなた次第だ。

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