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マイクロソフト、文書管理サーバ製品“Tahoe”日本語版を開発中

2000年10月18日 19時23分更新

文● ASCII24 Business Center 高島茂男

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マイクロソフト(株)は、文書管理のサーバ製品“Tahoe”(タホ)日本語版を開発していることを公表した(Tahoeは開発コード名)。Tahoe日本語β2のダウンロードサービスも20日に開始する予定という。

Tahoeは、まだ正式名称が決まっていない。正式な名称は、年末ごろに確定する見込みという。発売は2001年春の予定で、価格やライセンス体系は未定だがExchange 5.5に近い価格帯になるという。

Tahoeの文書検索画面

Tahoeはポータル、検索、管理の3機能を提供

Tahoeは、文書管理機能として、ポータル、検索、管理の3つの機能を提供する。

ポータル機能は、「Digital Dashboard」機能を利用しており、ユーザーが必要な情報をカスタマイズして表示できる。Tahoeに関連する表示だけでなく、電子メールやスケジュール、Webページなどを表示できる。

ポータル画面。表示は、Drag&Dropで位置の入れ替えや、リストから内容を簡単に選択できる

検索は、ポータルを介して行なえる。検索の対象は、クライアントPCにあるファイルや、文書管理サーバ、ファイルサーバにある各種ファイル。そのほかに、WebサイトやLotus Notes/Dominoサーバも標準で検索対象にできる。

検索できるファイル形式は、Microsoft Office 95以降の各ファイル形式やテキストファイル、HTMLファイル。サードパーティが提供する「IFilter」(アイフィルター)という文書フィルターを介せば、ほかのファイル形式にも対応可能。サンプルとして、Tahoeには一太郎文書用IFilterが付属している。

管理機能は、Webブラウザやエクスプローラで、チェックイン/アウト機能が提供され、バージョンの管理を行なえる。文書管理フォルダにあるファイルには、チェックアウトされているのか、公開されているのかという文書の状態を示すマークがアイコンにつくようになっていて、視覚的に判断できるようになっている。

Tahoeのドキュメントフォルダにあるファイルには、公開を示す星のマークなどがつく

Microsoft Officeの各製品には、ファイルメニューに「チェックイン」のメニューが追加され、シームレスに管理機能を利用できるという。

サーバ側の対応OSは、Windows 2000 Server SP1。クライアント側は、Windows 95/98/NT4 SP4以降/2000。Webブラウザは、Internet Explorer 4以降、Netscape Communicator 4.73以降に対応する。


Tahoeで、新しいカテゴリーを創造

マイクロソフト製品マーケティング本部の瀬戸口靜美本部長は、「労働力の根源である知識が、ナレッジマネジメントとしてきちんと認識されるようになってきた。知識は、プロセスにして流通させていくことが重要だ。それを技術で考えると“ドキュメントポータル”という発想になる」と、Tahoeのイメージを説明した。

また同氏は、「単なる文書管理ではなく、ポータルや検索、共有と流通を有機的に結合していく中核のサービス」と、文書管理の枠にとらわれない新しいカテゴリーを創造していくという姿勢をみせた。

瀬戸口本部長

「Tahoeは、Exchange同様にそれだけでもかなり完結できる」(プラットフォーム製品部の北川裕康部長)とする一方で、Tahoeの入出力の部分など、連携や組み込み、ソリューションについて、パートナーが開発を行なっていくという。

現時点で下記の企業が対応を表明している。

  • (株)大塚商会
  • シーアイエス(株)
  • キヤノン販売(株)
  • スカイ・シンク・システム(株)
  • (株)日本総合研究所
  • 日本電気(株)
  • (株)日立製作所
  • 日立ソフトウェアエンジニアリング(株)
  • 富士ゼロックス(株)
  • 富士通(株)
  • (株)リコー

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