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アドビ、『Adobe Photoshop 6.0 日本語版』発表

2000年10月17日 10時37分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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アドビシステムズ(株)は17日、フォトレタッチソフト『Adobe Photoshop 6.0 日本語版』を12月上旬に発売すると発表した。

『Adobe Photoshop 6.0』パッケージ。今回のバージョンからベクトルベースの図形が扱えるようになったことを表わすかのように、パッケージの“目”の部分はベクトルデータで作成したという

Photoshop 6.0は、印刷やウェブデザイン、グラフィックデザインを行なうユーザーをターゲットとしたソフト。今回のバージョンでは、過去最大となるような大幅な機能拡張を行なったという。

ベクトルベースの図形やテキストを画像に追加可能

今回のバージョンより、解像度に依存しないベクトルベースの図形やテキスト、マスクの扱いが可能になった。ベクトルベースの図形やテキストを、既存の画像に追加できるほか、レイヤークリッピングパスを利用して画像レイヤーをマスクできる。テキストは画像上に直接入力でき、1文字ずつ色の編集が可能。テキスト形状を変形させるワーピング効果も付けられる。これらの図形やテキストを含んだ画像は、印刷したりPDFファイルとして出力したりすることが可能。これにより、雑誌の表紙やパンフレットなどさまざまなグラフィックデザインが可能となる。

ベクトルベースの図形やテキストを利用してさまざまな画像を作成できる。なお、オプションパレットが着脱式のツールオプションバーになり、バーに各種パレットを格納できる。これにより画面を広く使えるようになった

レイヤー機能も強化された。従来はレイヤーは100枚までだったが、今バージョンではソフトウェアの理論上8000枚までレイヤーを作成できる(実際はHDD空き容量やメモリーなどユーザー環境によって異なる)。複数のパーツをグループ化してレイヤー管理することも可能。ほかのレイヤーに対して編集可能な“グラデーション”“塗りつぶし”を適用したりカラー調整を行なえる“コンテンツレイヤー”や、ドロップシャドウや光彩などのレイヤー効果のオプション、透明度などさまざまなレイヤー設定を行なえる“レイヤースタイル”を搭載する。

レイヤーに対してもさまざまな設定を行なえるようになっている

待望のスライス機能を追加

スライス機能も追加された。レイヤーが重なっている複雑なウェブ用画像をスライスし、画像をHTMLテーブルとして書き出す前にそれぞれのスライスに対してファイル形式と圧縮設定を行なえる。例えばテキストと単色で塗りつぶすカラー部分にGIF設定を、写真画像にはJPEG設定を適用するといったことが可能。また、『ImageReady 3.0』を同梱しており、スライスした画像をImageReadyに転送し、ロールオーバーなどの効果を付けられる。

そのほか、作成したスタイルを登録することで、別のパーツにも同様のスタイルを付加できる“スタイルパレット”、画像内のピクセルを操作して、画像をねじったり歪めたりできる“ゆがみコマンド”、エッジの部分を判断してラインを自動的に描き、画像の切り抜き作業が容易になる“スマート境界線マーカー”、印刷の前に画像の位置やサイズを調整できる“プリントプレビュー”などを搭載する。また、他のAdobe製品と同じカラーエンジンを採用しており、例えばAdobe Illustrator 9.0との間でカラーの一貫性が保てるという。

Macintosh版とWindows版が用意されており、対応OSはMac OS 8.5/8.6/9.0、またはWindows 98/NT4.0/2000。価格はそれぞれオープンプライスで、同社のオンライン販売サイト“アドビストア”の価格は9万6100円。アップグレード価格は2万5000円。アドビストアでは本日10月17日より予約受付を開始する。

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