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2000年度グッドデザイン賞発表、USB顕微鏡やP-in Comp@ctが金賞受賞

2000年10月13日 21時23分更新

文● 編集部 佐々木千之

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(財)日本産業デザイン振興会(JIDPO)は13日、都内で“2000年度グッドデザイン賞表彰式”を開催、519社895点の受賞作品、35点の特別賞作品、および大賞1点を発表した。

パソコン関連商品では、特別賞金賞(※1)のパーソナルユース商品部門として、インテル(株)のUSBに接続する顕微鏡『Intel Play QX3』と(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモのコンパクトフラッシュ型PHSカード『P-in Comp@ct』が、特別賞インタラクションデザイン賞(※2)の新領域デザイン部門で(株)日立製作所の入力された日本語を3Gキャラクターアニメーションによる手話に翻訳するソフト『MimehandII』が、特別賞デザインマネージメント賞(※3)の新領域デザイン部門でNTTドコモの“i-mode”(新しいコミュニケーションフォーマットの開発)がそれぞれ受賞した。

※1 グッドデザイン金賞:各部門の中で特に優れていると認めるものに与えられる。

※2 インタラクションデザイン賞:使用者、使用環境との相互作用製に注目し、的確な操作性と心地よい快適性を実現した商品および施設のうち特に優れていると認めるものに与えられる。

※3 デザインの力を戦略的に活用し、事業の発展を導いた取り組みのうち、特に優れていると認めるものに与えられる。

グッドデザイン賞の金賞のパーソナルユース商品部門で受賞した、インテルの『Intel Play QX3』。受賞理由は「重い造形表現を払拭し、軽快な表情を持たせたことで、継続的に楽しめるものにした」というもの
グッドデザイン賞の金賞のパーソナルユース商品部門で受賞した、NTTドコモの『P-in Comp@ct』。「ディティールの繊細な造形処理により通信をしてデータを得る、という気持ちをそがない。世界に誇れる日本のコンパクト化技術をシンプルな造形にまとめた」という評価を受けた
グッドデザイン賞のインタラクションデザイン賞の新領域デザイン部門で受賞した、日立製作所の『Mimehand II』。「聴覚障害者と健常者がより簡単に情報を共有できるようになり、手話学習の用途だけでなく、さまざまなコミュニケーションの可能性を広げるツール」という評価

2000年度グッドデザイン大賞は、(株)三宅デザイン事務所の『A-POC(エーポック)』に決定した。A-POCは伸縮性があり、かつ裁断してもほどけない1枚の布地を、切り取り線に従って切っていくだけで、服や靴下、帽子などができあがるという商品。直営店で販売することで、素材から販売までトータルな流通システムとなる、という点も評価された。

2000年度グッドデザイン大賞を受賞した、三宅デザイン事務所の『A-POC』

グッドデザイン賞(Gマーク)は、'57年に通商産業省が設立した“グッドデザイン商品選定制度”により選定された商品に与えられる賞で、'98年からはJIDPOに事業移管されている。2000年度グッドデザイン賞は、4月10日から6月14日まで、ウェブサイトを通じたインターネット応募と書類による応募により受け付けた2016点と、審査員から推薦された196点の計2212点を対象として審査された。審査はデザインの専門家52名からなる審査委員によって行なわれ、グッドデザイン賞895点がまず選ばれ、さらにその中から35点の特別賞と、さらにそれを絞り込んだ8点のノミーネート作品の中から、1点の大賞が選出される仕組み。

グッドデザイン賞および大賞審査委員長の中西元男氏。「今回初めてインターネットからの応募を受け付けたが、今後はこの考えを進めグッドデザイン賞を日本国内だけでなく世界に広めていきたい」という

なお、昨年のグッドデザイン大賞はソニー(株)の『AIBO』が受賞している。また、昨年は特別賞としてソニー『バイオL』、アップルコンピュータ(株)『iMac』、サン・マイクロシステムズ(株)『SunRay 1』、シャープ(株)『ザウルス アイゲッティ』など、コンピューターやPDAの受賞作品があったが、今回はゼロとなった(ただし、グッドデザイン賞としての受賞はある)。

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