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Too、『avenue.quark』の一般向け説明会を開催

2000年10月10日 20時53分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)ソフトウェア・トゥーは10日、クォークジャパン(株)が開発した『avenue.quark 1.0 日本語版』の一般向け説明会を開催した。

avenue.quarkは、『QuarkXRess』で作成したドキュメントをXMLフォーマットに変換するプラグインソフト。10月20日発売で、価格はオープンプライス、推定小売価格は10万円弱。

重要なのは媒体ではなくコンテンツ

説明会では、米クォーク社のプロダクトマネージャーBrett Mueller(ブレット・ミュラー)氏が、出版業界の将来とavenue.quarkについて説明を行なった。

米クォーク社のプロダクトマネージャーBrett Mueller氏

「今日、カタログ、新聞、パンフレット、雑誌、その他さまざまな出版物が流通している。その中で、QuarkXPressは、紙媒体中心のツールとして提供してきた。今後はウェブ、eBooks、携帯電話、PDA、ハンドヘルドPC、ページャーなど、新しいメディア(媒体)のニーズが出てくる」

「特にワイヤレス分野でコンテンツデリバリーのニーズが高まっている。これは紙媒体の出版に携わる人にとって新しい挑戦であり、いかにコストを削減して、ある媒体を別の媒体に移行できるかが新しい課題となる。われわれはユーザーに、新しいメディアへ参画する機会を提供することに集中する」

「コンテンツこそが重要。例えば、TV番組を観るとき、その価値はチャンネルではなく番組内容にあり、その番組が他のチャンネルで放映されるのであれば、そのチャンネルに変えるだろう」

「avenue.quarkは、PDF、EPSといった固定の媒体に束縛されずにコンテンツを提供できる。われわれは、出版物を1つの媒体で設計し、複数の媒体に分散化して展開する“マルチチャンネルパブリッシング”という概念を推進していく。そのためのツールがavenue.quarkだ」

「avenue.quarkはワークフローの枠をなくすような新しいツール。さまざまなフォーマットで1つのコンテンツを展開でき、既存のフォーマット制限からコンテンツを解放できる。フォーマットで固定されていると、コンテンツを自在に使うのは困難だ。例えば、PDFを自在に編集可能なものにするには今後2年以上かかるだろう」

「我々の目標は1度コンテンツを作ったら、それをいつでもどんな媒体にでも提供できるようにすることだ。そのためにavenue.quarkを提供する」

ドキュメント管理システムについても紹介

また、クォークジャパンは、現在開発中の企業向けデジタル資産管理ツール『Quark Digital Media System』(以下、QuarkDMS)についても紹介した。

QuarkDMSは、ドキュメント、画像、HTML、音声、ムービーといったさまざまなファイルをデータベース管理できるドキュメント管理システム。QuarkDMSとOracle8データベースサーバー、ファイルサーバーで構成される。

ファイルの履歴管理や検索が行なえるほか、QuarkXPressファイルのレイアウトを自動的にパーツ化して保管できる。外部からのアクセス制限設定や、ファイルのバージョン管理、ファイルフォーマットの自動変換も可能。2001年第1四半期に発売予定で、対象ユーザーはカタログ通販、出版社、新聞社など多様なデジタルファイルを扱う企業という。

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