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【CEATEC 2000 Vol.2】オムロンが“JUMON”を使ったJavaエージェントをデモ

2000年10月03日 21時10分更新

文● 編集部 佐々木千之

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3日から千葉・幕張メッセで開催中のCEATEC JAPAN 2000において、オムロンソフトウェア(株)がJavaベースのエージェントシステム構築のためのミドルウェア“JUMON(ジュモン)”のデモンストレーションを行なった。JUMON評価版の無償配布も行なっている。

オムロンブース(ビジネスステージ)はJUMON一色

昨日、バンダイネットワークス(株)とJUMONを利用したモバイル端末向けコンテンツサービスの共同事業を発表したばかりのオムロンのソフトウェアだが、昨日の記者発表会場ではエージェントを動作させてのデモンストレーションやJUMONの配布などは行なわれなかった。ただし、3日からのCEATECではオムロンブースでデモや評価版の配布を行なうとアナウンスしており、さっそく訪ねてみた。

英PSION社のEPOC OS搭載の携帯情報端末『PSION 5MX』上で動作するチャットクライアント。画面では見づらいが魔法使い風のキャラクターの下がチャットウィンドウ

CEATECはビジネス、暮らし、産業の3つのカテゴリー(ステージ)に分かれて展示が行なわれているが、ビジネスステージにあるオムロンのブースでJUMONが公開されていた。来場者向けの説明は、昨日の記者発表の際のプレゼンテーションとほぼ同じ内容だったが、説明後にはチャットクライアントの機能を持つエージェントをインストールし、無線LANでネットワークを構築したカラーザウルスを使ったチャットのデモンストレーションが公開されていた。

普通、チャットシステムは、サーバーとなるコンピューターに専用のソフトウェアをインストールし、チャットをしたいユーザーはそのサーバーに対して接続するが、このデモでは、それぞれのザウルスにインストールされたエージェントが、ネットワーク上でチャットしようとするシステムを探して、相互にコネクションを行なう仕組みで、サーバーとクライアント、というはっきりとした境界がない。途中、クライアントが反応しなくなりリセットするという場面も見られたが、まだ開発中のシステムであり、またクライアントのJavaVM環境自体も開発向けのものということだった。チャットという比較的単純なシステムではあったが、JUMONとそれを使ったエージェントシステムの今後に期待できるデモンストレーションだった。

こちらはシャープのカラーザウルス上で動作するチャットクライアント。表示される単語に応じて、キャラクターの表情が変化するという

2001年の3月まで使えるJUMONシステム(Ver.0.9)を評価版としてブースで配布しているので、興味のある方はぜひ入手して試してほしい。なお、“JUMON”という名前だが、特に何かの頭文字とか略称ということではなく、「通常通信機能を含むプログラムでは通信制御部分が大きくなりがちだが、このミドルウェアを使うとその通信部分が1行ほどで済んでしまう。この1行で済む、というところが呪文のようだ、ということから」という説明を受けた。

無償配布されているJUMON Ver.0.9評価版。2001年の3月まで試用できる

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