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マイクロソフト、最新ゲーム製品を紹介する“Gamestock in Japan”を開催

2000年09月18日 21時50分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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マイクロソフト(株)は18日、同社が年末までに発売する最新ゲームソフトおよびゲーム関連ハードウェアを報道関係者向けに紹介する“Microsoft Gamestock in Japan”を同社内で開催した。

Gamestockで紹介された12月発売のフライトシミュレーター『Microsoft Combat Flight Simulator 2』画面

同社の最新ゲーム製品を紹介するための場であるGamestockは、米本社で毎年春開催されているが、今回初めて日本でも行なわれることとなった。同社は、今後Gamestockを米国では春に、日本では同年秋にそれぞれ定期的に開催するとしている。

今回のGamestockでは、現在開発中であるエアコンバットシミュレーター『Microsoft Combat Flight Simulator 2』、3Dレーシングゲーム『Microsoft Midtown Madness 2』、『Microsoft Crimson Skies』の3製品をはじめ、ゲームコントローラー新製品、既に発表されている『Microsoft Age of Empires II:The Conquerors Expansion』(9月22日発売)などが紹介された。

12月発売の最新ゲーム3タイトルを紹介

『Flight Simulator』シリーズは、シリーズ18年目に突入した同社のベストセラー製品。最新版となる『Microsoft Combat Flight Simulator 2』は、'98年に発売されたエアコンバットシミュレーター『Combat Flight Simulator』の第2弾。舞台は太平洋戦争で、プレイヤーは、米国か日本の軍人となり、“三菱 A6M2 零式艦上戦闘機”、“三菱 A6M5 零式艦上戦闘機”、“川西 N1K2-J 局地戦闘機 紫電改”、“ロッキードP-38F ライトニング”、“ボートF4U-1A コルセア”、“グラマンF4F-4 ワイルドキャット”、“グラマンF6F-3 ヘルキャット”といった戦闘機を操縦できる。コクピット内を詳細に再現しているほか、景観にも力を入れたという。

『Microsoft Combat Flight Simulator 2』パッケージ

『Microsoft Midtown Madness 2』は、サンフランシスコとロンドンを舞台とした3Dレーシングゲーム。“ニューミニクーパー”や“アウディ TT”、2階建てロンドンバスや消防車など20車種から好きな車を選択し、画面上に再現された2つの都市の街並みを走り回ることが可能。霧の中を走ったり、地下道を通ったり、街灯などを破壊しながら走ったりと自由に走り回ることが可能。

『Microsoft Midtown Madness 2』画面
『Microsoft Midtown Madness 2』パッケージ

『Microsoft Crimson Skies』は、'37年の世界大恐慌時代の米国を舞台にしたアクションシューティングゲーム。プレイヤーは、エアパイレーツ(航空海賊)である主人公“ネイサン・ザッカリー”となり、戦闘機に乗り込んで財宝を探したり、行方不明者を捜索したりといったさまざまな24のミッションをクリアしていく。同製品はフライトシミュレーターではなく、地上に近い所を飛んだり、建物をくぐり抜けたりといったエンターテインメント性を重視したもの。選択できる戦闘機は11機種で、、第一次大戦のドイツや日本のプロトタイプ戦闘機をベースに改良を施したものとなっている。

『Microsoft Crimson Skies』画面
『Microsoft Crimson Skies』パッケージ

上記3製品はいずれも開発中で12月発売予定。発売日や推定小売価格、必要システム等の詳細は後日正式発表するという。これらの3製品は、9月22日から行なわれる“東京ゲームショウ2000 秋”で一般向けに初公開される。

ゲームコントローラー4製品を発売

『Microsoft SideWinder Strategic Commander』は、戦略シミュレーションゲーム向けコントローラー。左手で操作するゲームコントローラーで、マウスやキーボードを併用できる。本体には6つのボタンと3つのシフトボタンを装備しており、それぞれにゲームのコマンド(キー操作)を割り当てることが可能。ボタン機能を3段階まで切り替え可能な“プロファイルスイッチ”も備えており、合計72種類のキー操作をそれぞれのボタンに登録できる。また、“レコードボタン”を利用して、ゲーム中のキー操作を記録し、ボタンに登録することも可能。

『Microsoft SideWinder Strategic Commander』
『Microsoft SideWinder Strategic Commander』を利用して左手でコマンド入力を行ない、右手のマウスでカーソルを移動させるといった操作が可能

『Microsoft SideWinder Force Feedback 2』は、フライトシミュレーターや戦闘ゲーム向けジョイスティック。内蔵モーターの力を既存製品と比較して1.5倍にし、フォースフィードバック効果をさらに高めたという。機能をカスタマイズできる8つの“アクションボタン”と、8方向入力可能な“ハットスイッチ”を装備する。

『Microsoft SideWinder Force Feedback 2』

『Microsoft SideWinder Precision 2』は、従来製品『Microsoft SideWinder Precision Pro』からフォースフィードバック機能を除いたジョイスティック製品。『Microsoft SideWinder Joystick』は、従来製品『Microsoft SideWinder』の後継となる小型のジョイスティック製品。

『Microsoft SideWinder Precision 2』
『Microsoft SideWinder Joystick』

上記4製品とも10月27日発売。価格はオープンプライスで、推定小売価格は、Strategic Commanderが7800円、Force Feedback 2が1万2800円、Precision 2が6800円、Joystickが3800円。これらのコントローラー製品も、東京ゲームショウ2000 秋で一般に初公開される。

2001年にはトレインシミュレーターも

また同社は、2001年発売のタイトルとして、
ゴルフゲーム『Microsoft Links 2001』と、トレインシミュレーター『Microsoft Train Simulator』を紹介した。

『Microsoft Links 2001』は、同社ゴルフゲームシリーズの最新版。新グラフィックレンダリングエンジンを採用し、コースの景観を向上させ臨場感を高めている。プロゴルファーは3人登場し、コースは、アーノルドパーマーが監修したコースを中心に5コース収録。“コースエディター”機能でコースを作成したり、同社ウェブサイトからオプションのコースをダウンロードしたりしてコースを追加できる。

『Microsoft Train Simulator』は、列車を操縦できるトレインシミュレーター。蒸気機関車や高速鉄道など、世界の6つの実在する路線を収録。日本の路線では、東京都市部を走る小田急線と、景観が美しいことで有名な九州の肥薩線の2線が収録されている。Flight Simulatorと同じくオープンアーキテクチャーを採用しており、専用エディターで新しい路線や列車データを作成できる。

『Microsoft Train Simulator』

Gamestockでプレゼンテーションを行なった米マイクロソフト社ゲーム製品事業部グループプロダクトマネージャーのPeter Parsons(ピーター・パーソン)氏は、「マイクロソフトにとってゲームは重要な事業の1つ。ゲーム開発だけを行なうゲーム専門事業部を設立し、幅広くエキスパートを募集する。目標は、われわれのゲームを

米マイクロソフト社ゲーム製品事業部グループプロダクトマネージャーのPeter Parsons氏

ゲーム界のリーダーとすること。ゲームメーカーのように2000タイトルも持っているわけではないが、限定された質の高い製品に努力を結集し、すばらしいといわれるような厳選された製品を提供していく」

「開発方針としては、技術的にすぐれた世界各国の開発会社に投資し、パートナー関係を確立していく。開発者に積極的な先行投資をしていいゲームを開発できるようにしたい。社内開発チームも増強する。家族全員が楽しめるような、魅力あるゲームを作っていく」と語った。

また同氏は、X-box用のタイトルについて、「PC用タイトルと同時並行で現在開発している」とし、「PC用タイトルとX-box用タイトルはまったく違うものになる。X-box用タイトルはみんなで楽しめる居間用ゲーム、PC用タイトルは専門的にやる部屋用ゲームだ」と説明した。

挨拶に立った同社パーソナルシステム事業部ホーム&リテール製品部部長の高橋克之氏は、日本のPCゲーム市場について「PCゲーム市場全体はあまり好調ではないが、マイクロソフト自体のゲーム事業は好調。その背景として、いいものを厳選して開発し、送り出していることが功を奏していると思う。今後のゲーム市場については、長い目で見ればプラットフォームの差別化がなくなっていく方向にいくと思うが、現段階では見極めは難しい」と語った。
『Age of Empires』シリーズのデザイナーとして有名な米Ensemble Studios社シニアデザイナーのBruce Shelley(ブルース・シェリー)氏。『Microsoft Age of Empires II:The Conquerors Expansion』について「今回の拡張パックでは文明を5つ増やしたほか、ユニットや文明固有のテクノロジーなどコンテンツを豊富にしている。また、いくつかの文明は強すぎるとの意見があったので、ゲーム全体のバランスをよくした。特に日本の文明は弱かったので、武士の攻撃力を上げるなど競争力を高めている」と説明した。

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