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【Apple Expo Paris 2000 Vol.1】iBookとPowerBookの新型モデル発表の噂!? 

2000年09月13日 14時17分更新

文● 林 信行

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まもなくヨーロッパ最大のMac関連イベント、“Apple Expo Paris 2000”が開幕する。現地時間10時(日本時間夕方5時)から始まるスティーブ・ジョブズの基調講演では、ついに待望のMac OS X公開ベーター版が配布される(あるいは配布方法が明らかにされる)はずだ。実はそれ以外にもiBookとPowerBookの新型モデルなどの発表も噂されている。

先日、サンフランシスコで開催されたSeybold Seminarsで、スティーブ・ジョブズは、Mac OS X公開ベーター版を9月13日、Apple Expo Parisで配布開始すると発表した。

Apple Expoは、パリの南西にあるポルト・デ・ベルサイユという大きなイベントホールがいくつも並ぶ場所で開催され、例年は基調講演も同会場内のホールを使って行なわれる。

Apple Expo会場となるポルト・デ・ベルサイユのホール4
会場内は明日の開会に向けて着々と展示の準備が進んでいた

しかし、スティーブ・ジョブズがアップルへ復帰すると共に毎年、基調講演参加者が増え続けており、今回は会場から少し離れたパレ・ド・コングレで行なわれることになった。これは通常、コンサートなどが行なわれる場所だ。

英国に限らずヨーロッパのMacユーザーの中には米国や日本だけが優遇される事態に不満を感じている人が多い。ジョブズは今年2月、MACWORLD EXPO/TOKYOで新機種を大量に発表して日本のMacユーザーを満足させたが、今回のApple ExpoではヨーロッパのMacユーザーを満足させるために、Mac OS X公開ベーター版以外にも新機種発表やヨーロッパのMac市場に向けての重要な戦略の発表が行われる可能性が高い。

パレ・デ・コングレの正面には“Think Different”の大きな垂れ幕がかかり、同会場真下にある地下鉄の駅もアップル社の広告で埋め尽くされていた。

パレ・デ・コングレにはThink Differentの大きな垂れ幕がかかっていた
パレ・デ・コングレの正面の景色
パレ・デ・コングレの下にある地下鉄の駅“Porte Maillot”にある歩道はアップルの広告で埋め尽くされていた
同会場はホテルやコンサートホール、ショッピング施設などが一緒になったパレ・デ・コングレ内の地図

もちろん、アップルの広告があったのはパレ・デ・コングレの周りだけではない。有名なシャンゼリゼ通りに数十メートル置きにあるプレッセ(新聞や雑誌、絵はがきなどを売っている)にも、高速列車TGVが通るリヨン駅にもアップル社の広告は溢れており、世界から訪れたMacユーザーたちの期待は高まるばかりだ。

シャンゼリゼ通りに貼られた大きなThink differentのポスター
リヨン駅にあるApple Expoの案内

ところで、実は今回のApple Expo基調講演はもう1つ別の理由からも注目を集めていた。つい先週まで、英国のMacユーザー達が、彼らが抱える不満(※1)をスティーブ・ジョブズに直接伝えようと基調講演中に抗議行動をすることを発表し、注目を集めていた。ただし、直前になって英国アップル社側がユーザーグループに特別の話し合いの場を設けるという形で交渉したため中止されたようだ。実際にアップル社はこの英国Macユーザー以外にもヨーロッパのいろいろなMacコミュニティーとの対話の場を設けているようで、基調講演会場となるパレ・ド・コングレにはWWDR(Worldwide Developer Relations、開発者関係の集まり)向けのレセプションの案内も出ていた。

※1 英国のMacユーザーは同国でのMacの価格が高価であることや、英国でMACWORLD EXPOが開催されなくなったこと、また数年前まで発売されていた英国版Mac OSがなくなり米国版に統一されたことに対して特に強く不満を感じている。英国版と米国版では“Color”と“Colour”など一部の綴りが違うほか、米国版では“Trash”になっている“ゴミ箱”が英国版では“Waste bascket”になっているなど語彙の違いもあった

基調講演会場にはWWDRのミーティングの案内も出ていた

Apple Expoの日取りは9月13日(水曜日)から9月17日までとMACWORLD EXPO(最近では3日間)に比べてもかなり余裕があるが、これが実りの大きいイベントとなるか、実りの小さなイベントとなるかはすべて10時(日本時間夕方5時)開幕の基調講演にかかっている。

なお、パレ・ド・コングレにあるプレス(マスコミ)用の受付デスクの目の前にはポスターを貼るための大きなスペースが3つ真っ白な状態になっていた。明日、基調講演が終わる正午前にはここがMac OS Xと新製品のポスターで埋められていることを期待したい。

パレ・ド・コングレのプレス受付の前にあったポスター用スペース
右が一般来客者用バッジ、左がApple Expoのプログラム

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