Mac OS X公開β版はホームページでオーダーの根拠
まもなく、アップル社の次世代OS、Mac OS Xの公開ベーター版がリリースされる。同公開β版は9月13日、パリで開催予定のApple Expoでリリースされる予定だが、その配布方法は秘密のベールに隠されており、当日になるまで分からないとの観測が強かった。
しかし、ここへきてこの謎を解く重要なヒントが現われた。ヒントは日本時間の9月8日早朝に配信された米アップル社が発行する電子メール形式のニューズレター、“Apple eNews”の中に隠されている。米時間9月7日付の同ニューズレター(Volume 3, Issue 20)には、9月13日にMac OS Xの公式ホームページを訪れると、「どのようにしてオーダーしたらよいかといった詳細情報が掲載されている」(筆者抄訳)と記されている。つまり、公開ベーター版は同ホームページを通してオーダーすることになる可能性が高い(ニューズレターの記述では有料になるか、無料になるかなどは分からないが、少なくとも郵送料や手数料はとられることになるだろう)。
Mac OS Xは米ネクスト社の基盤技術の上に、現行Mac OSとの互換性を持たせるしくみや新世代のユーザーインターフェース、AQUAを搭載したOSで、正式版の出荷は来年初め頃の予定となっている。先週、米国サンフランシスコで開催されたSeybold Seminarsでは、公開ベーター版のリリース日(9月13日)が発表され、アップル社展示ブースではさらに詳細な仕様の紹介も行なわれていた。
先ごろ、米国サンフランシスコで開催されたSeybold Seminarsの模様 |
なお、Mac OS Xは1つのOSで英語、日本語、フランス語など多国語に対応する仕様になっており、ユーザーが言語の好みを設定することによってOS標準のメニューやダイアログボックスがその言語に切り替わるしくみになっている。このため13日にリリースされる公開ベーター版でも即日本語が利用できる可能性が高い。
以下にSeybold Seminarsで公開されたMac OS Xの情報を紹介してみよう。
まもなくリリースになるMac OS Xの外観、Aqua。ウィンドウやメニュー、ボタン、スクロールバーにいたるまで上品な白とカラフルなアクセントで仕上げられている |
「Aquaの画面がカラフルすぎて作業に集中できない」という意見を反映して、最近、新たに追加された“Graphite”アピアランス |
Mac OS Xには標準で多彩なアプリケーションが付属するようだ。最初のうちはこれらのアプリケーションを触っているだけでも十分楽しめるだろう |
付属ソフトの中でも最も注目を集めているのが、音楽CDやMP3ファイル、さらにはQuickTime形式の音声ファイルも再生できる“Music Player”。これは先ごろ、Seybold Seminarsで発表された |
Mac OS X公開ベーター版をインストール後も、System Preferencesという設定パネルに用意されたStartup Diskという設定を用いれば元のMac OS 9に簡単に切り替えできる |
Mac OS Xには大日本スクリーン印刷(株)がデザインした日本語フォント、ヒラギノ6書体が付属している。新フォントは付属のテキストエディターソフト(TextEdit)などを使って試すことができる |
日本語入力プログラムとしては今日のMac OS同様、『ことえり』が標準添付する。機能的にも現行の『ことえり』とほとんど変わらないようだ |
Mac OS Xでは、今日のMac OSのように1ファイル半角32文字までのファイル名の長さの制限はなくなるようだ |