ソニー(株)は8日、Transmeta社のCrusoeプロセッサーを採用した“バイオC1”をはじめとする“バイオノート”シリーズの新製品を一斉に発表した。各モデルともOSに、上位機種ではWindows 2000Professionalを、普及機種にはWindows Meを採用している。
バイオC1
バイオC1は、ビジュアルコミュニケーションをコンセプトとしたビデオカメラ内蔵のモバイルノートPCシリーズ。8月11日に同社が明らかにした通り、バイオシリーズとしては初めて、CPUにTransmetaのCrusoeプロセッサー(型名:TM5600、周波数:600MHz)を採用している。今回発表されたのは、『PCG-C1VJ』と『PCG-C1VJ/BP』の2モデル。
注目のCrousoeプロセッサーを搭載したバイオC1 |
CPUにCrousoeプロセッサーを採用したことで、バッテリーの容量を増やさずに“スタミナ化”(低消費電力化)を図り、バッテリー駆動時間(バッテリーパック(S)利用時)が従来の1.5~2.5時間から、2.5~5.5時間に向上した。また、バッテリーパック(L)利用時では5~11時間となった。
デザインはほとんど変わっていないが、本体カラーが既存モデルより白っぽくなり、“バイオSR”に似た色合いとなっている |
内蔵ビデオカメラがプログレッシブスキャン方式を採用したことで、縦解像度が従来比の2倍に向上。また、本体にビデオ出力端子を装備し、ケーブルを接続してTV画面に出力できるようになった。さらに本体底面にマジックゲート対応メモリースティックスロットを装備している。
底面にマジックゲート対応メモリースティックスロットを装備 |
そのほか、付属ソフトのビジュアルコミュニケーションツール『Smart Capture Ver.4.0』がMPEG-1リアルタイムエンコード機能を搭載したことで、カメラで撮影した映像を、すぐにビデオメールに添付できるようになった。
2モデルとも、128MBのメモリー(SDRAM)と12GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載する。グラフィックスアクセラレーターはATI RAGE Mobility-M1で、8.9型ウルトラワイドXGA対応TFTカラー液晶ディスプレー(1024×480ドット/1677万色)を装備する。内蔵のビデオカメラはプログレッシブ方式の1/6インチCCD(35万画素)。PCカードスロットはTypeII×1(CardBus対応)で、内蔵モデムは56kbps(V.90/K56flex対応)。ポインティングデバイスは、スクロール機能対応のスティック式ポインティングデバイス。
外部接続端子はAV出力、USB、外部ディスプレー出力、i.LINK(S400)、モデム用モジュラージャック、マイク/ライン入力、ステレオヘッドホン出力。本体サイズは幅248×奥行き152×高さ29mm、重量は980g(バッテリーパック(S)利用時)と、1kgを切っている。OSはWindows Me。
また、『PCG-C1VJ/BP』は、CD-ROMドライブ『PCGA-CD51』を同梱し、Microsoft Office 2000 Personalをプレインストールする。
2モデルとも10月7日発売で、価格はオープンプライス。推定小売価格は、『PCG-C1VJ』が20万円前後、『PCG-C1VJ/BP』が23万円前後。
バイオノートXR
“バイオノートXR”シリーズは、ハイエンドモデルのA4ノートPC。今回発表されたのは『PCG-XR100F/K』、『PCG-XR9F/K』、『PCG-XR7F/K』、『PCG-XR1F/BP』の4モデル。『PCG-XR100F/K』、『PCG-XR9F/K』、『PCG-XR7F/K』の上位3モデルはOSがWindows 2000 Professional、『PCG-XR1F/BP』はWinodws Meとなっている。
14.1型大画面のハイエンドモデルのA4ノートPC“バイオノートXR”シリーズ |
『PCG-XR100F/K』は、128MBのメモリー(SODIMM)と30GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載しており、パワーアップステーション『PCGA-PSX1』が付属する。『PCG-XR9F/K』は、128MBのメモリーと20GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載したモデル。なお、『PCG-XR100F/K』と『PCG-XR9F/K』のCPUは、8日時点では未公表となっている。
パワーアップステーションが付属する『PCG-XR100F/K』 |
『PCG-XR7F/K』は、CPUにインテルSpeedStepテクノロジー対応モバイルPentiumIII-700MHzを採用し、64MBのメモリー(SODIMM)と20GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載する。『PCG-XR1F/BP』は、CPUにモバイルIntel Celeron-650MHzを採用、64MBのメモリー(SODIMM)と20GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載する。また、Microsoft Office 2000 Personalをプレインストールしている。
4モデルとも、14.1型XGA対応TFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1677万色)を装備する。グラフィックアクセラレーターはS3 Savage/IX8でビデオメモリーは8MB。また、CD-RWドライブ(CD-ROM読み込み20倍速/CD-RW読み込み14倍速/書き込み4倍速)を標準で備えている。
外部接続端子は、プリンターポート、USB、外部ディスプレー、i.LINK(S400)、モデム用モジュラージャック、マイク入力、ステレオヘッドホン出力、パワーアップステーション/FDD用コネクター。PCカードスロットはTypeIII×1またはTypeII×2(CardBus対応)、内蔵モデムは56kbps(V.90/K56flex対応)。ポインティングデバイスはインテリジェントタッチパッドとジョグダイヤル。
バッテリー駆動時間は、『PCG-XR100F/K』、『PCG-XR9F/K』、『PCG-XR7F/K』の3モデルが標準バッテリー1個利用時で2~3.5時間、バッテリー2個利用時で4~7時間。『PCG-XR1F/BP』はバッテリー1個利用時で2~3時間、バッテリー2個利用時で4~6時間。本体サイズは幅308×奥行き261.2×高さ45mm、重量は3.1kg(バッテリー1とCD-RWドライブ搭載時)。
価格は4モデルともオープンプライス。推定小売価格は、『PCG-XR100F/K』が45万円前後、『PCG-XR9F/K』が35万円前後、『PCG-XR7F/K』が28万円前後、『PCG-XR1F/BP』が25万円前後。『PCG-XR100F/K』、『PCG-XR9F/K』、『PCG-XR7F/K』の3モデルは9月30日発売、『PCG-XR1F/BP』は10月7日発売。
バイオノートF
“バイオノートF”シリーズは、A4サイズノートPCのベーシックモデル。『PCG-F79/BPK』、『PCG-F75/BP』の2モデルが用意されている。
『PCG-F79/BPK』は、CPUにインテルSpeedStepテクノロジー対応モバイルPentiumIII-650MHzを採用し、20GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載する。15型XGA対応TFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1677万色)を装備し、グラフィックスアクセラレーターはNeoMagic MagicMedia256XL+(NM2380)。OSはWindows 2000 Professional。本体サイズは幅324×奥行き265.5×高さ54.1mm、重量は3.1kg。
15型XGA対応TFTカラー液晶ディスプレーを搭載する『PCG-F79/BPK』 |
『PCG-F75/BP』は、CPUにモバイルIntel Celeron-650MHzを採用、12GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載する。14.1型XGA対応TFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1677万色)を装備し、グラフィックスアクセラレーターはATI RAGE Mobility-M1。OSはWindows Me。本体サイズは幅324×奥行き265.5×高さ46.9mm、重量は2.9kg。
14.1型XGA対応TFTカラー液晶ディスプレーを搭載する『PCG-F75/BP』 |
2モデルとも、64MBのメモリー(SDRAM)を搭載し、DVD-ROMドライブ(DVD-ROM6倍速/CD-ROM24倍速)を装備する。PCカードスロットはTypeIII×1またはTypeII×2(CardBus対応)、内蔵モデムは56kbps(V.90/K56flex対応)。外部接続端子は、プリンターポート、シリアルポート、PS/2、USB×2、外部ディスプレー出力、i.LINK(S400)、モデム用モジュラージャック、マイク入力、ステレオヘッドホン出力、ポートリプリケーター用コネクター。また、『PCG-F75/BP』はコンポジットビデオ出力を備えている。バッテリー駆動時間は、標準バッテリー1個利用時で2~3時間。
価格はそれぞれオープンプライス。推定小売価格は、『PCG-F79/BPK』が28万円前後で9月15日発売、『PCG-F75/BP』が24万円前後で9月23日発売。
バイオノート505
“バイオノート505”シリーズはB5サイズノートPC。『PCG-Z505CR/K』と『PCG-Z505C/BP』の2モデルが用意されている。
スマートモバイルPCの“バイオノート505” |
『PCG-Z505CR/K』は、CPUにインテルSpeedStepテクノロジー対応モバイルPentiumIII-750MHzを採用、128MBのメモリー(SDRAM)と20GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載する。バッテリー駆動時間はバッテリーパック(M)利用時で1~2時間、同(LL)利用時で4~6時間。OSはWindows 2000 Professional。
『PCG-Z505C/BP』は、CPUにモバイルIntel Celeron-550MHzを採用、64MBのメモリー(SDRAM)と12GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載する。CD-ROMドライブ『PCGA-CD51』を同梱し、Microsoft Office 2000 Personalをプレインストールしている。バッテリー駆動時間はバッテリーパック(M)利用時で1~2時間、同(LL)利用時で3.5~6時間。OSはWindows Me。
2モデルとも、12.1型XGA対応TFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1677万色)を装備、グラフィックスアクセラレーターはATI RAGE Mobility-M1を搭載する。外部接続端子は、USB×2、i.LINK(S400)、ネットワークコネクター(100BASE-TX/10BASE-T)、モデム用モジュラージャック、マイク入力、ステレオヘッドホン出力、i.LINKポートリプリケーター/ディスプレーアダプター用端子、マジックゲート対応メモリースティックスロット。。PCカードスロットはTypeII×1(CardBus対応)、内蔵モデムは56kbps(V.90/K56flex対応)。本体サイズは幅275×奥行き226×高さ29.3mm、重量は1.7kg。
2モデルとも9月23日発売で、価格はオープンプライス。推定小売価格は、『PCG-Z505CR/K』が28万円前後、『PCG-Z505C/BP』が25万円前後。
バイオノートSR
“バイオノートSR”は、“スタミナ/軽量”をコンセプトとした次世代モバイルノートPC。『PCG-SR9C/K』と『PCG-SR1C/BP』の2モデルが用意されている。
今夏の初登場とともに人気を博したモバイルエンターテインメントPC“バイオノートSR” |
『PCG-SR9C/K』は、CPUにインテルSpeedStepテクノロジー対応モバイルPemtiumIII-700MHzを採用、20GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載し、10.4型XGA対応ポリシリコンTFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1677万色)を装備する。バッテリー駆動時間はバッテリーパック(L)利用時で3~5時間。本体サイズは幅259×奥行き209×高さ32.1mmで、重量は1.35kg。OSはWindows 2000 Professional。
『PCG-SR1C/BP』は、CPUにモバイルIntel Celeron-500MHzを採用、10GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載し、10.4型SVGA対応ポリシリコンTFTカラー液晶ディスプレー(800×600ドット/1677万色)を装備する。またCD-ROMドライブ『PCGA-CD51』を同梱する。バッテリー駆動時間はバッテリーパック(L)利用時で3~5時間。本体サイズは幅259×奥行き209×高さ32.1mmで、重量は1.36kg。OSはWindows Meで、Microsoft Office 2000 Personalをプリンストールする。
2モデルとも、64MBのメモリー(SDRAM)を搭載、グラフィックスアクセラレーターはS3 Savage/IX8。外部接続端子は、USB、i.LINK(S400)、モデム用モジュラージャック、マイク入力、ステレオヘッドホン出力、ディスプレーアダプター専用端子、マジックゲート対応メモリースティックスロット。PCカードスロットはTypeII×1(CardBus対応)で、内蔵モデルは56kbps(V.90/K56flex対応)。
2モデルとも9月23日発売で、価格はオープンプライス。推定小売価格は、『PCG-SR9C/K』が25万円前後、『PCG-SR1C/BP』が20万円前後。